1982年のAOR名盤

2023年4月8日

AORの代表的なアルバムのうち、1982年に発売された44作品(Bill LaBounty, Donald Fagen, Michael McDonaldなど)について、アーティスト名とタイトル、CDの再発状況などをまとめています。アルバムの内容については、管理人のレビュー記事を参考にしてください。

なお、廃盤や未CD化のため入手困難な場合はその旨を示しました。また、メジャーなアーティストに関して複数のアルバムを紹介する場合は、1つ目を●、残り(発売年が1982年でない場合もあり)を○で区別しています。

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AORの名盤 (1982年)

Bill LaBountyの『Bill LaBounty』, Dwayne Fordの『ストレンジャー・イン・パラダイス』, Donald Fagenの『The Nightfly』, Leon Wareの『夜の恋人たち』, Leslie Smithの『Heartache』, Dionne Warwickの『Friends In Love』, Tom Snowの『Hungry Nights』など、多くの名作が生まれています。デジタル・リマスターや紙ジャケットでのリイシューが盛んに行われ、以前よりはCDを入手しやすくなっていますが、まだ入手困難な作品があります。

  • 237: Bill LaBounty / Bill LaBounty
  • 238: Bill LaBounty / This Night Won’t Last Forever (涙は今夜だけ) (1978年)
    ※Bill LaBountyは癒し系のAORを代表するミュージシャン。ほろ苦くて温もりのあるメロディ。人情味のある歌声。さり気なく洗練された楽曲。疲れたときや気分が塞ぐときにそっと寄り添うような優しい曲を作ります。ソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから2016年に、これら2タイトルのCDが再発されました。2017年には同じシリーズから、79年の『Rain In My Life』も再発されています。
  • 239: Roby Duke / Not The Same (ロング・アフタヌーン)
  • 240: Roby Duke / Come Let Us Reason (1984年)
    ※Roby DukeはアメリカのCCMシーンのシンガー・ソングライター。2007年に他界するまでに7枚のアルバムを残しており、特に最初の2枚は見事なクオリティのAOR作品です。『Not The Same』はデビュー作。アップ・テンポの曲にしてもバラード系にしても、曲・サウンドの美しさと洗練された演奏が際立ちます。2作目の『Come Let Us Reason』も1作目に勝るとも劣らぬクオリティです。
  • 241: Chicago / 16 (ラヴ・ミー・トゥモロウ)
  • 242: Chicago / Hot Streets (1978年)
    ※Chicagoは息の長い活動を続けるアメリカのロック・バンド。70年代前半までは “社会派ブラス・ロック" のイメージがありますが、David Fosterとコラボした80年代には “ブラス・セクションを擁する洗練されたAORバンド" に装いを変えます。『16』はFosterとの初コラボ作品で、シングル「素直になれなくて」が全米1位を獲得。『Hot Streets』もバンドの転換期の傑作です。
  • 243: Joseph Williams / Joseph Williams

Joseph WilliamsはTOTOの現リード・ヴォーカリスト。Bobby Kimball、Fergie Frederiksenに続く3代目としてTOTOに参加しました。本作は最初のソロ・アルバム。MaxusのJay Gruskaがプロデュースを担当し、Gruska/Maxus色を感じるクールな作風になっています。

  • 244: Avalon / Everyman A King

LAで結成された3人組、Alalonの唯一のアルバム。4曲入りのミニ・アルバムというレアな内容ですが、ボーナス・トラック7曲入りで2021年5月に初CD化されました。ハード・ロマンティックなサウンドとクールな質感のコーラスが魅力。Pages好きにおすすめです。

  • 245: David Roberts / All Dressed Up

カナダ人シンガー・ソングライター、David Robertsのデビュー作。Jay Graydonがエグゼクティブ・プロデュースを担当し、FosterやTOTOのメンバー等、豪華な顔ぶれが参加したAORの人気作です。ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」から2016年に高品質CDで再発されました。

  • 246: China / China (夜明けのダンサー)

カナダで結成された3人組のグループ、Chinaの唯一のアルバム。Jay Graydonが制作に関わり、曲の良さ、ハーモニーの美しさ、バック・ミュージシャンの充実など、魅力の多い作品です。ソニーの「AOR CITY 1000」から2016年にCDが再発されました。

  • 247: Dwayne Ford / Needless Freaking (ストレンジャー・イン・パラダイス)

カナダ出身でDavid Fosterと親交あるシンガー・ソングライター、Dwayne Fordのデビュー作。Fosterが全面的にプロデュースに関わり、TOTOのメンバーが演奏面をエネルギッシュにリードする快作です。ソニーの「AOR CITY 1000」から2016年にCDが再発されました。

  • 248: Dara Sedaka / I’m Your Girl Friend (ガール・フレンド)

Neil Sedakaの娘、Dara Sedakaのデビュー作。David Fosterがプロデュースを担当。松本零士原作の82年の邦画『1000年女王』の主題歌になった喜多郎作の「星空のエンジェル・クィーン」も収録しています。ポニーキャニオンから2017年にCDが再発されました。

  • 249: Donald Fagen / The Nightfly

Steely Danの中心人物であるDonald Fagenのソロ1作目。どの曲もポップで知的。Steely Danの名作の『Aja』や『Gaucho』のように一流のミュージシャンを贅沢に起用しており、演奏は上質でサウンドは磨き抜かれています。これほどにクールで上品なアルバムは少ないです。

  • 250: Eye To Eye / Eye To Eye

男性キーボード奏者のJulian Marshallと女性シンガーのDeborah Bergによるユニット、Eye To Eyeの1作目。Donald Fagenを始め、Steely Danのアルバムに馴染みのプレイヤーが参加しています。ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」から2016年に高品質CDで再発されました。

  • 251: Michael McDonald / If That’s What It Takes (思慕(ワン・ウェイ・ハート))

魅惑のスモーキー・ヴォイスとソウルフルな歌い口で人気のあるMichael McDonaldのソロ1作目。「I Keep Forgettin’」が全米チャートの4位を記録します。ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」から本作と2作目の『No Lookin' Back』(82年)が高品質CDで再発されています。

  • 252: Mark Winkler / Jazz Life

ハリウッド生まれのシンガー・ソングライター、Mark Winklerのデビュー作。タイトルが表すように、"ジャズの人生" をテーマにしたコンセプト・アルバムになっており、艶やかで洒落た曲を数多く収録したとても雰囲気のいいアルバムです。

  • 253: Frankie Bleu / Who’s Foolin’ Who? (潮風のバラード)
  • 254: The Joe Chemay Band / The Riper The Finer (L.A.プレゼンツ)

ベース/コーラス担当のセッション・ミュージシャンとして、大物アーティストのレコーディングに引っ張りだこのJoe Chemayが結成したThe Joe Chemay Bandの唯一のアルバム。フレッシュでビターな柑橘系を思わせる爽やかなサウンドです。

  • 255: The Boys Band / The Boys Band (ドント・ストップ・ミー)

アメリカ南部出身の3人組、The Boys Bandの唯一のアルバム。他作の曲やカヴァー曲を中心に、AOR寄りの選曲がなされたバランスのいいアルバムです。ワーナーの「AOR BEST SELECTION 1300」から2016年に高品質CDで世界初CD化されました。

  • 256: Rick Bowles / Free For The Evening

アメリカのシンガー・ソングライター、Rick Bowlesのデビュー作。Byrne & Barnesの二人が参加しており、特にRobert Byrneに関してはSpecial Thanksに1人だけ名前が挙がるほどの貢献。メロディやサウンドにはRobert Byrneのアルバムと共通するマイルドな感覚があります。

  • 257: Larry Lee / Maroonded (ロンリー・フリーウェイ)

米カントリー・ロック・バンドのThe Ozark Mountain DaredevilsのメンバーであるLarry Leeの唯一のソロ・アルバム。鈴木 英人氏がデザインしたカラフルな日本盤イラストに相応しいポップで爽やかな作品です。ソニーの「AOR CITY 1000」から2016年にCDが再発されました。

後半も引き続きお楽しみください。

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