Voudouris & Kahne / Street Player (1976年) – アルバム・レビュー

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Voudouris & Kahneの1976年のアルバム『Street Player』の紹介です。

Voudouris & Kahne / Street Player (1976年) フロント・カヴァー

Voudouris & Kahneは、Roger Voudouris(ヴォードリス)とDavid Kahne(カーン)によるデュオ・グループ。Rogerはギターとヴォーカルを、Davidはキーボードとヴォーカルを担当している。

彼らは2枚のアルバムを残していて、1975年発表の『There's A Secret Goin' On』が1作目、今日紹介する『Street Player』は2作目になる。2000年に両作品を1枚に収めたCDが日本のヴィヴィッド・サウンドから発売されており、私は運よくそのCDを入手することができたが、今ではどちらのアルバムも入手が難しくなっている。

Roger Voudourisにはソロ・アルバムもあり、79年発表の2作目『Radio Dream』(Michael Omartianプロデュース)や、81年発表の4作目『On The Heels Of Love』はAORの人気作。ソウルフルで男っぽい歌声と甘いマスクが魅力だが、2003年に早逝している。

相方のDavid Kahneについては、CDの解説によると、後にBanglesなどをプロデュースする "David Kahne" と同じ人物の可能性があるようだが真偽は不明とのこと。本作ではDavidが曲作りの中心になっており、David作が7曲、Roger作が1曲、共作が2曲というバランスだ。

では、おすすめの3曲をピック・アップ。

まずは、タイトル曲の「Street Player」。ノリのいいファンキーなナンバーで、シャープな演奏とRogerの野性味のある熱いヴォーカルを楽しめる。バック・ミュージシャンは、Chuck Domanico(b), James Gadson(ds), Bobby Hall(per)等、実力派。サックス・ソロを担当するMike Buteraは1作目にも参加しており、生き生きとしたソロは "ストリート・プレイヤー" という曲のタイトルにぴったりだ。

2曲目の「Wonder Of Wonders」は、スウィートなポップ・ソウル。幻想的で、どこか懐かしい感じのする独特な音色のシンセを弾いているのはDavid Kahneだろうか。Rogerのヴォーカルも優しくソウルフル。

「It Will Happen With Us」は、爽やかで甘酸っぱいアコースティック・ナンバー。熟練した演奏を繊細なストリングスで柔らかく包み、心地よいサウンドにまとめている。アレンジを担当したのはDavid Kahne。本作の全曲でアレンジを担当し、「Were You Alone Last Night」ではジャジーな味付けを見せるなど、引き出しが多い。

プロデューサーのMichael Stewartは、Billy Joelの『Piano Man』(73年)や『Streetlife Serenade』(74年)を手がけたことで知られる。AOR方面では、Kenny RankinやRandy Edelman, Evie Sandsなどのアルバムをプロデュース。本作の前後に発表されたアルバムでは、Kenny Rankinの『The Kenny Rankin Album』(77年)あたりがおすすめだ。

●収録曲
  1. Street Player - 3:24
  2. Wonder Of Wonders - 3:00
  3. It Will Happen With Us - 3:19
  4. Were You Alone Last Night - 4:27
  5. Monterey - 4:27
  6. Our Song - 3:36
  7. Flamingo Sky - 4:39
  8. Ladies In Mercedes - 3:00
  9. Are You Willing? - 3:27
  10. Endings - 4:56

◆プロデュース: Michael Stewart

◆参加ミュージシャン: Roger Voudouris(vo, g), David Kahne(vo, k, ar)
with William Smith(k), Chuck Domanico(b), James Gadson(ds), Bobby Hall(per), Mike Butera(sax)

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