Dara Sedaka / I’m Your Girl Friend (1982年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Dara Sedakaの1982年のアルバム『I'm Your Girl Friend / ガール・フレンド』の紹介です。

Dara Sedaka(デラ・セダカ)は、アメリカの有名なポップ・シンガーであるNeil Sedakaの娘。この『I'm Your Girl Friend』は、日本と香港のみでリリースされた彼女のファースト・アルバムである。
Daraの才能を早くから評価していたDavid Fosterがプロデュースを担当し、1曲目の「Huggin' / 愛を抱きしめたい」を彼女と共作している。Fosterらしく華やかにアレンジされた曲で、Daraの歌声もキュートで初々しい。Dara Sedakaはこの時まだ18歳だ。
Dan Hartman作の「Keep Me In Love With You / 愛をこのまま」や、Daraと父親の共作した「Goodbye」はゆったりとしたバラード。キャッチ-なサビの「Try To See It My Way / 素直な私」はBryan Adams等の作で、Bryanもバック・ヴォーカルで張り切っている。
甘くメロウな「Just Say I Love You」では、Pagesのバック・コーラスの柔らかさと美しさにうっとり。Nicolette Larsonも、同じ年のアルバム『All Dressed Up & No Place to Go』でこの曲を歌っている。
タイトル曲の「I'm Your Girl Friend / ガール・フレンド」は意外にも疾走感のあるロック・ナンバーで、Steve Lukatherと思しき(Michael Landauかな?)のギターがエネルギー全開。Daraのヴォーカルも少しシャウト気味だ。
郷愁のあるラスト・ナンバーの「Angel Queen / 星空のエンジェル・クィーン」は、喜多郎らしい曲。松本零士原作の82年の邦画『1000年女王』の主題歌として書かれた曲で、曲にふさわしい歌手の紹介を友人のDavid Fosterに相談したところ、Daraを紹介されたらしい。
バック・ミュージシャンがとても豪華だが、山崎稔久氏のCD解説によると、Daraは「夜のヒット・スタジオ」に出演しており、その際にPagesを始めとするバック・ミュージシャンも一緒だったとか。見たかった…。
ジャケットの髪型や服装は80年代の日本のアイドル風で可愛らしい。日本好きで、ジャズ・スタンダードを歌った96年のセカンド・アルバム『What's New』も日本のみで発売されている。
- ●収録曲
- Huggin' / 愛を抱きしめたい
- Just Say I Love You
- The Real Me / 見つめてほしい
- Keep Me In Love With You / 愛をこのまま
- Goodbye
- I'm Your Girl Friend / ガール・フレンド
- Someday
- Try To See It My Way / 素直な私
- Angel Queen / 星空のエンジェル・クィーン
◆プロデュース: David Foster(ar, k)
◆参加ミュージシャン: 喜多郎(ar, k), Michael Landau/Steve Lukather(g), Steve Porcaro(syn-prog), Dennis Belfield(b), Mike Baird(ds), Paul Lari(per), Pages/Clif Newton/Bryan Adams(bv), Jerry Hey/Gary Grant(horn), Gary Grant(sax)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません