Dwayne Ford / Needless Freaking (1982年) – アルバム・レビュー

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Dwayne Fordの1982年のアルバム『Needless Freaking / ストレンジャー・イン・パラダイス』の紹介です。

Dwayne Ford / Needless Freaking (1982年) フロント・カヴァー

Dwayne Fordはカナダ出身のシンガー・ソングライター。カナダのBearfootというロック・バンドで70年代の前半を活動し、バンドの解散後はセッション・ワークや映画音楽の作曲などを手がけていた。同じカナダ出身のDavid Fosterと親交があり、FosterがプロデュースしたThe Keane Brothersのデビュー作『The Keane Brothers』(77年)からは、Dwayne Fordの書いた「Sherry」が全米チャートの84位を記録している。

この『Needless Freaking』はソロ・デビュー作。David Fosterが全面的にプロデュースに関わり、8曲中の6曲(1-5, 8)がFoster & Fordのプロデュースになっている。これらの曲では、TOTOのJeff Porcaro(ds), Steve Lukather(g), Mike Porcaro(b)が演奏面をリードし、エネルギッシュでダイナミックな演奏を堪能できる。

Porcaro兄弟とLukatherのアンサンブルを聴けるのは4曲(1, 3-5)で、特に1曲目の「Lovin' And Losin' You」におけるJeff Porcaroのシャープなドラム捌きと、Lukatherのハードでエッジの効いたギターがとてもかっこいい。爽やかな美声のバック・ヴォーカルは、カナダのポップ・シンガーのPatricia Gallant。Dwayne Fordの奥様だ。

愁いのあるメロディが魅力の「Am I Ever Gonna Find Your Love」では、LukatherのほかにギタリストのDavid Bendethも加わって、ドラマティックな盛り上がりをみせる。David Bendethには、Lenny WhiteやBilly Cobham、Marcus Miller等と共演したフュージョン・インスト・アルバムの『Adrenalin』(79年)があるほか、The Bendeth Bandとしても81年に2枚のアルバムを残している。

全曲がDwayne Fordのオリジナルで、作詩に関してはDerek Kendrick(カナダのドラマー)と、奥様のPatriciaが協力。邦題になった「Stranger In Paradise」はPatriciaと共作した爽やかなナンバーで、奥様の清涼感のある歌声(ABBAに似ている?)も存分にフィーチャされている。

「There's A Life In Me」は、Dwayne Ford & Bearfoot名義で75年に発表されたアルバム『Passing Time』の1曲目に収録されていたナンバーのリメイク。オリジナルよりも格段に洗練しており、Fosterプロデュースのナンバーと違和感なく共存している。

綺麗な青を基調とする幻想的なカヴァー・アートは、日本盤のもの。オリジナルはほっこりするデザイン(下の画像)で、日本盤のほうが本作の爽快なサウンドに合っている。デザインを担当したKeiji Uyeda氏は、Chinaの同年のアルバム『夜明けのダンサー』の日本盤のカヴァー・アートも手がけた。

Dwayne Ford / Needless Freaking (1982年) オリジナル・フロント・カヴァー

Dwayne Fordのセカンド・アルバム『Another Way To Fly』は、15年後の96年のリリース。その後も、2007年にサード・アルバムの『Some Day』を、2009年には4作目の『On the Other Side』を発表している。

●収録曲
  1. Lovin' And Losin' You / 追憶のパラダイス - 3:27
  2. Am I Ever Gonna Find Your Love / ファインド・ユア・ラヴ - 3:36
  3. Stranger In Paradise - 3:32
  4. Hurricane - 3:50
  5. Midnight Ride - 4:16
  6. There's A Life In Me / ライフ・イン・ミー - 4:38
  7. American Blues - 5:28
  8. The Best Will Survive - 4:03

◆プロデュース: Dwayne Ford(vo, k, ar), David Foster(k, ar), Ken Friesen

◆参加ミュージシャン: Steve Lukather/Jay Graydon/David Bendeth(g), Neil Stubenhaus/Mike Porcaro(b), Mike Baird/Jeff Porcaro(ds), Earl Seymour(sax), Patricia Gallant(bv), etc

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