Phoebe Snow / Never Letting Go (薔薇の香り) (1977年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Phoebe Snowの1977年のアルバム『Never Letting Go / 薔薇の香り』の紹介です。

Phoebe Snow / Never Letting Go (薔薇の香り) (1977年) フロント・カヴァー

Phoebe SnowはNY生まれの女性シンガー・ソングライター。1972年に音楽活動をスタートし、74年に『Phoebe Snow』でアルバム・デビューをした。本作は通算4枚目のスタジオ・アルバムで、プロデュースをPhil Ramoneが手がけている。

収録された9曲のうち自作は5曲で、残り(1, 4, 5, 9)はカヴァー曲。ジャジィな香りのする洗練されたアレンジの曲が多いが、それを歌う彼女のヴォーカルには芯の強さとパンチがあり、"薔薇の香り" という邦題のような魅惑的な感じではない。

「Love Makes A Woman」は女性ソウル・シンガーのBarbara Acklin(アクリン)のヒット曲(68年, 米15位)。Barbara Acklinの同名のデビュー・アルバム『Love Makes A Woman』のタイトル曲だ。

Richard Teeの優しいエレピにうっとりする「Something So Right / 何かがうまく」はPaul Simonの作。73年のアルバム『ひとりごと』からの選曲だ。Phoebe SnowはPaulの75年のアルバム『時の流れに』に参加しており、「Gone At Last / 哀しみにさようなら」(米23位)をPaulとデュエットしている。

タイトル曲の「Never Letting Go」はStephen Bishopの作で、76年のアルバム『Careless』に収録されたロマンティックな曲。Phil WoodsのSaxソロの優しさと爽やかさに感動する。Phil Woodsは同年のBilly Joelの曲『素顔のままで』でも素晴らしいSaxソロを披露しており、Phil Woodsの名演の一つに数えられている。

自作曲ではKenny Logginsとデュエットしたメロウな「We're Children」が良い。Kenny Logginsは包容力のある歌声でデュエットの相手をしており、二人の声の相性はバッチリ。間奏ではMichael BreckerがクールなSaxソロを添えている。

本作のCDはソニーの「AOR CITY 1000」シリーズから2017年8月に再発された。78年のアルバム『Against The Grain / 詞華集』のCDも同時に再発されており、併せてお薦めだ。

●収録曲
  1. Love Makes a Woman - 3:21
  2. Majesty of Life - 3:36
  3. Ride the Elevator - 3:55
  4. Something So Right / 何かがうまく - 4:02
  5. Never Letting Go - 3:12
  6. We're Children - 3:01
  7. The Middle of the Night - 3:33
  8. Electra - 3:53
  9. Garden of Joy Blues - 4:31

◆プロデュース: Phil Ramone

◆参加ミュージシャン: Phoebe Snow(vo, ag), Kenny Loggins(vo), Hugh McCracken/Steve Khan(g), Will Lee/Tony Levin(b), Ken Ascher/Richard Tee/Bob James(k), Chris Parker/Steve Gadd(ds), Ralph MacDonald(per), Michael Brecker/Phil Woods(sax), Hubert Laws(flute), Lani Groves/Patti Austin(bv), etc

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