Barry Manilow / One Voice (1979年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Barry Manilowの1979年のアルバム『One Voice』の紹介です。

Barry Manilow / One Voice (1979年) フロント・カヴァー

Barry ManilowはNY生まれのシンガー・ソングライター。Frank Sinatraの後継者とも言われた天与のテナー・ヴォイスとジュリアード音楽院卒の作曲能力を生かし、多くのヒット曲とヒット・アルバムを作り続けている。

本作はBarry Manilowの6作目となるスタジオ・アルバム。プロデュースはRon Danteとの共同で、これは73年のデビュー・アルバム以来ずっと続いている。

収録された11曲のうちBarry Manilowの作曲は7曲(1, 2, 3, 5, 7, 9, 11)で、残りは他作。Barryの歌声をじっくり聴かせるスロー~ミディアム・テンポのバラード系が大半を占めている。

「Ships」はIan Hunterの作で、Hunterの同年のアルバム『バイオレンスの煽動者』からのセレクト。「I Don't Want To Walk Without You」は40年代にヒットしたポップス・スタンダード。「When I Wanted You」はGino Cunicoの作で、76年のアルバム『Gino Cunico』からのカヴァーである。

ロマンティックで雄大なメロディの「Where Are They Now」は、Barryに「Mandy」(74年)と「Looks Like We Made It」(77年)という2曲の全米No.1ヒットを提供したRichard Kerrの作曲。Leon Wareも82年のアルバム『夜の恋人たち』でこの曲を歌った。

他作の曲から3曲(4, 6, 10)がシングル・カットされ、「Ships」がBillboard Hot 100チャートの9位となるヒットを記録。「When I Wanted You」は20位、「I Don't Want To Walk Without You」も36位をマークした。また、アルバムはBillboard 200チャートの9位を記録している。

本作から1曲を選ぶとしたら、タイトル曲の「One Voice」だろう。自分の声を多重録音して美しく仕上げた圧巻のヴォーカル曲である。山下達郎氏も翌年に1人多重録音のア・カペラ作『On The Street Corner』を出しているが、似たようなことをBarryがこの曲でやっている。

なお、ディスコ長のダンサブルなナンバー「Who's Been Sleeping In My Bed」は、Daft Punkの2012年のアルバム『Discovery』に収録の「Superheroes」にサンプリングされ、話題となった。

●収録曲
  1. One Voice - 3:01
  2. (Why Don't We Try) A Slow Dance / 二人でスロー・ダンス - 4:16
  3. Rain / 雨降り - 4:48
  4. Ships / 人生は航海 - 4:06
  5. You Could Show Me / 愛の手ほどき - 1:45
  6. I Don't Want To Walk Without You / 愛なき日々 - 3:54
  7. Who's Been Sleeping In My Bed / 幸せは遠い昔 - 4:36
  8. Where Are They Now / 灰色の朝 - 3:59
  9. Bobbie Lee (What's The Difference, I Gotta Live) - 3:32
  10. When I Wanted You / 心の絆 - 3:31
  11. Sunday Father - 2:51

◆プロデュース: Barry Manilow, Ron Dante

◆参加ミュージシャン: Barry Manilow(vo), David Hungate/Will Lee(b), Ed Greene/Jim Gordon(ds), Mitch Holder(g), Jai Winding(k), Jim Horn(sax), Ian Underwood/Michael Boddicker(sy), etc

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