Ned Doheny / Prone (1979年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Ned Dohenyの1979年のアルバム『Prone』の紹介です。

Ned Doheny / Prone (1979年) フロント・カヴァー

Ned Dohenyは70年代の米ウェストコースト音楽シーンで活躍した男性シンガー・ソングライター。Jackson BrowneやJ.D. Southerと同時期にアサイラム・レコードからデビューし、73年に爽やかなファースト・アルバム『Ned Doheny First』を、76年にAOR屈指の名盤として知られる『Hard Candy』をリリースした。

『Hard Candy』はBozの名盤『Silk Degrees』と同年のリリースであり、フロント・カヴァーを撮った写真家も同じMoshe Brakha(モシャ・ブラカ)氏。そうした共通点から、『Hard Candy』は『Silk Degrees』と共に注目され、Ned DohenyもBozに並ぶ人気を得ている。ところが、それは日本だけの話であり、本国アメリカでは『Hard Candy』以降のアルバムはリリースされていない。

本作『Prone』は、その『Hard Candy』に続く3作目。アメリカでの発売は見送られ、日本のみのリリースとなったアルバムだ。

前作に続いてSteve Cropperがプロデュースを担当。リリースは3年後だが、前作の翌年にレコーディングされているので、『Hard Candy』の続編的な位置づけになるだろう。『Hard Candy』はアコースティックを基調とするソウルフルなサウンドだったが、『Prone』はソウルフルな側面をより深めたサウンドになっている。

全曲がNed Dohenyの作で、「Thinking With My Heart」のみJames F. Calireとの共作。「To Prove My Love」はAverage White Bandを思わせるファンキーなインスト曲だが、それ以外の曲では少年のような甘さと大人の枯れた味わいがバランスする魅力的な歌声を聴くことができる。

Ned Dohenyは優れたソングライターであり、多くのアーティストが曲をカヴァーしているが、本国アメリカではポピュラーな存在になれなかった。アメリカで売れるには印象が薄いのかも知れない。また、声だけでなく顔立ちにもどこか少年の面影を残しているが、この「少年のような」という形容は日本では魅力であっても、当時のアメリカでは必ずしもそうではなかったのかも知れない。

●収録曲
  1. To Prove My Love - 4:47
  2. Think Like A Lover - 4:39
  3. Labor Of Love - 4:24
  4. Thinking With My Heart - 4:45
  5. Guess Who's Looking For Love Again - 4:39
  6. The Devil In You - 4:06
  7. Funky Love - 3:51
  8. If You Only Knew - 5:08
  9. Sweet Friction - 3:48

◆プロデュース: Steve Cropper(g, bv)

◆参加ミュージシャン: Ned Doheny(vo, g), Ernie Corallo(g), David Foster(sy), Joey Carbone(k), Gary Mallaber/Michael Baird/Jeff Porcaro(ds), Steve Forman(per), Dennis Parker(b), Jim Horn(sax, flute), Quitman Dennis(sax), Chuck Findley(tb, tp), Jimmie Haskell(string ar), Sid Sharp(orch), Bonnie Raitt/J.D. Souther/Rosemary Butler(bv), etc

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