Eric Carmen / Eric Carmen (サンライズ) (1975年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Eric Carmenの1975年のアルバム『Eric Carmen / サンライズ』の紹介です。

Eric Carmen / Eric Carmen (サンライズ) (1975年) フロント・カヴァー

Eric Carmenは米国オハイオ州生まれのシンガー・ソングライター。70年代前半にポップ・ロック・バンドのRaspberries(ラズベリーズ)を率いて活動し、1975年にバンドを解散してソロのアーティストとなった。

本作はEric Carmenの最初のソロ・アルバム。Raspberriesの全アルバムのプロデュースを担当したJimmy Iennerが本作のプロデュースも担当し、The Driftersの63年のヒット曲である「On Broadway」(米9位, Barry Mann & Cynthia Weil夫妻らの作)を除く全曲をEric Carmenが作詞・作曲した。

本作からはファースト・シングルの「All By Myself」がBillboard Hot 100チャートの2位となる大ヒットを記録。続く「Never Gonna Fall In Love Again / 恋にノー・タッチ」は11位のヒットとなり、「Sunrise」も34位に到達。アルバムはBillboard 200チャートの21位をマークした。シングル「All By Myself」、アルバムの両方とも、Raspberries~ソロ活動を通じたEric Carmenのキャリアにおける最高位を記録している。

「All By Myself」はポップス史上に残る名曲だ。美し過ぎるメロディと寂しさが切々と綴られた歌詞、もの哀しい歌声に感動する。この曲は、ロシアの作曲家のSergei Rachmaninoff(セルゲイ・ラフマニノフ)の「Piano Concerto No. 2」(ピアノ協奏曲第2番)の第2楽章をモチーフにして作られた。

もう一つのヒット曲「Never Gonna Fall In Love Again / 恋にノー・タッチ」も、切ないメロディをポップで爽やかにアレンジしたEric Carmenの代表曲。こちらも、Rachmaninoffの「Symphony No. 2」(交響曲第2番)の第3楽章をモチーフにしている。ヴァイオリン奏者だった叔母の影響で、幼少期にクラシック音楽の教育を受けたことがこうしたヒット曲に生かされた。

「That's Rock And Roll」は、文字通りフレッシュなロックン・ロール・ナンバー。77年に当時19歳のShaun Cassidyにカヴァーされ、全米No.3のヒットを記録している。バラード系もポップな曲も、Eric Carmenの作るメロディには柑橘系のフレッシュな甘酸っぱさがあり、さすがは "ラズベリーズ" の卒業生という感じがする。

●収録曲
  1. Sunrise - 5:21
  2. That's Rock And Roll / すてきなロックン・ロール - 3:10
  3. Never Gonna Fall In Love Again / 恋にノー・タッチ - 3:45
  4. All By Myself - 7:13
  5. Last Night / 悲しきラスト・ナイト - 2:57
  6. My Girl / 愛しのマイ・ガール - 3:02
  7. Great Expectations / 野望 - 3:03
  8. Everything - 2:01
  9. No Hard Feelings - 5:40
  10. On Broadway - 3:26

◆プロデュース: Jimmy Ienner

◆参加ミュージシャン: Eric Carmen(vo, g, k), Dan Hrdlicka(g, bv), Steve Knill(b, bv), Richard Reising(sy, k, bv), Dwight Krueger/Michael McBride(ds, per, bv)

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