Stylus / Part Of It All (1979年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Stylusの1979年のアルバム『Part Of It All』の紹介です。

Stylus / Part Of It All (1979年) フロント・カヴァー

Stylusは1975年にオーストラリアで結成されたブルー・アイド・ソウル・グループ。70年代後半に4枚のアルバムを残していて、この『Part Of It All』は4作目。グループ結成時は5人組だったが、このアルバムではメンバーが1人増えて6人編成になっている。

ポップなメロディとソフトでファンキーなグルーヴが彼らのサウンドの良さ。オージーのバンドらしい(?)大らかさとナチュラルさも魅力だ。78年のサード・アルバム『The Best Kept Secret』は、米Motown Records傘下のレーベルからアメリカでも発売されており、"米Motown Recordsからアルバムを出したオーストラリア初のバンド" になったらしい。

収録曲は全て彼らのオリジナル。リード・シンガーのPeter Cupplesが5曲(2, 4, 5, 7, 11)を書き、残りについては、Sam McNallyが2曲(1, 3)、Peter Robertsが2曲(6, 10)、Ashley Hendersonが1曲(9)、Ron Peersが1曲(8)という分担。このうち「So Much Love」は、76年のセカンド・アルバム『For The Love Music』の収録曲の再録になっている。

Peter Cupplesは、とても "歌える" シンガーだ。ソウルフルで伸びのある声で、ファンキーなナンバーから雄大なバラードまで、どんなタイプの曲でも気持ちよく歌いこなす。「In The Band」の歌いっぷりなどは、まるでGino Vannelliみたにしなやかでダイナミック。また、バラード系の「So Much Love」と「Byron Bay」ではAshley Hendersonもヴォーカルを担当しており、甘く爽やかなファルセット・スタイルで歌う「So Much Love」がとてもいい。

Stylusは2001年に再結成し、2010年には5作目となる『Across Time』をリリースしている。また、Peter Cupplesのソロ・アルバムもあって、84年の『Half The Effort Twice The Effect』ではMaxusやLeslie Smithの曲などを選曲しており、なかなかいい。

●収録曲
  1. The Colours Of Your Love - 4:16
  2. Live It On Up - 4:42
  3. Brave New World - 4:36
  4. So Much In Love - 4:00
  5. In The Band - 4:21
  6. Part Of It All - 1:27
  7. Shame On You - 3:30
  8. Standin' In My Shoes - 3:54
  9. Byron Bay - 4:04
  10. Sit Down And Talk About It - 4:48
  11. If You Believe In Me - 5:28

◆プロデュース: Peter Cupples, Sam McNally, John French, Stylus

◆参加ミュージシャン: Peter Roberts(vo), Peter Cupples(vo, per, g, b), Ron Peers(g, bv), Ashley Henderson(b, vo, ag), Mark Meyer(ds, per)
with Rick Formosa(horn & strings ar), etc

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