Larsen-Feiten Band / Full Moon (1982年) – アルバム・レビュー

2020年1月24日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Larsen-Feiten Bandの1982年のアルバム『Full Moon』の紹介です。

Larsen-Feiten Band / Full Moon (1982年) フロント・カヴァー

Larsen-Feiten Bandは、キーボード奏者のNeil LarsenとギタリストのBuzzy Feitenを中心とするLAのグループ。Art Rodriguez(ds), Lenny Castro(per), Willie Weeks(b)をあわせた5人で活動をスタートし、1980年にファースト・アルバムの『Larsen-Feiten Band』を発表している。この『Full Moon』はセカンド・アルバム。

1作目はTommy LiPumaによるプロデュース。R&Bやブルー・アイド・ソウルをベースにした渋い楽曲と、Feitenの乾いたギターにLarsenの軽やかなキーボードが絡む洒落たサウンドがAORやフュージョン・ファンの人気を集めた。本作もTommy LiPumaによるプロデュース。インナー・フォトを見ると、Willie Weeksが抜けて4人のメンバーになっているが、Willie Weeksもベースで貢献している。

Larsen-Feiten Band / Full Moon (1982年) インナー・フォト

前作には2曲のインスト曲があったが、本作では割合が増えて、半分(2, 4, 6, 8)がインスト曲。曲作りでは、インスト曲をNeil Larsenが、ヴォーカル曲をBuzz Feitenがリードし、全てのヴォーカル曲でFeitenがリード・ヴォーカルを担当している。

ヴォーカル曲の「Phantom Of The Footlights」では、Steely Dan風のクールなホーン使いが印象的。共作者のSal BernardiはRickie Lee Jonesの当時のボーイ・フレンドで、彼女の81年のアルバム『Pirates』にも参加している。

「Brown Eyes」では、そのSal Bernardiの他にMark Viehaも共作を担当。Mark Viehaは、Seawindの80年のアルバム『海鳥』で、名曲「The Two of Us / ふたりは風」をBob Wilsonと共作したライターだ。

インスト曲の「The Visitor」では、洒落たリズムに乗ってNeil Larsenのハモンド・オルガンが華やかに響く。ソロ・パートはLarsenのオルガンで始まり、途中からDavid Sanbornのアルト・サックスに交代。エンディングはFeitenのギターでさっぱりと締め、とても気持ちがいい。

このアルバムの名義は "Full Moon featuring Neil Larsen & Buzz Feiten" になっている。"Full Moon" は、70年代の初めにニューヨークで活動した5人組で、そこにはNeil LarsenとBuzz Feitenも在籍していた。72年に残した唯一のアルバム『Full Moon』は、ブルースやロックを基調にしたとても渋い内容だ。

そのFull Moonが復活したかのような本作の名義だが、オリジナルのFull Moonとは残りのメンバーが違うし、音楽的にも風合いが異なる。NYのFull Moonの2作目というよりは、LAのバンド特有の気持ちよさのあるサウンドになっている。

●収録曲
  1. Phantom Of The Footlights - 4:27
  2. The Visitor / 訪問者 - 4:28
  3. Twilight Moon - 3:56
  4. Sierra - 4:34
  5. Brown Eyes - 4:17
  6. Heroes's Welcome - 4:28
  7. Standing In Line - 4:06
  8. Little Cowboys - 3:58

◆プロデュース: Tommy LiPuma

◆参加ミュージシャン: Neil Larsen(k), Buzz Feiten(g, vo), Lenny Castro(per), Art Rodriguez(ds)
with Willie Weeks/Jim Haslip(b), David Sanborn/Jim Horn(sax), Bill Reichenbach/Chuck Findley(tp), Larry McNally/Vernon Porter(bv), etc

スポンサーリンク