Jorge Santana / Jorge Santana (1978年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Jorge Santanaの1978年のアルバム『Jorge Santana』の紹介です。
Jorge Santana(ホルヘ・サンタナ)は、ギタリストのCarlos Santanaの実弟。兄のCarlosと同じようにJorgeもギタリストであり、70年代前半には "Malo" というラテン・ロック・グループを率いてサンフランシスコで活動していた。
JorgeはMaloの解散後に2枚のソロ・アルバムを発表しており、艶めかしいジャケットのこのアルバムはソロ・デビュー作。Maloのリード・ヴォーカルを担当したRichard Beanも参加して、1曲を除く全ての曲作りに携わっている。
その1曲とは、高中正義氏の1976年のデビュー・アルバム『Seychelles』のオープニングを飾る名曲、「Oh! Tengo Suerte」。同じ日本人として嬉しいですね。原曲では高橋幸宏氏が詩をつけているけれど、このカヴァー・バージョンには歌がなく、純粋なギター・インストになっている。
「Oh! Tengo Suerte」に代表されるように、本作は熱いラテン・ロックのアルバムではなく、ラテン・フレイヴァー香るメロウ・グルーヴ満載なアルバム。ポップで爽やかな「Sandy」やディスコ調の「Tonight You're Mine」など、ダンス・フロア映えしそうな曲が多い。Jorgeのギターは兄のようにエモーショナルではなく、軽やかなタッチ。Richard Beanの歌声も軽い!
Jorgeは90年代には、兄のCarlosと仕事をしている。Carlos Santanaの92年のアルバム『Milagro』と93年のライヴ・アルバム『Sacred Fire - Live In South America』に続けて参加し、94年にはSantana Brothers名義のアルバム『Brothers』を発表。"Santana Brothers" とは、Carlos, Jorgeに甥のCarlos Hernandezを加えた3人で、Hernandezも勿論ギタリストです。
- ●収録曲
- Sandy - 4:47
- Tonight You're Mine - 4:57
- Darling I Love You - 4:23
- We Were There - 4:01
- Love You, Love You - 4:22
- Love The Way - 7:23
- Oh! Tengo Suerte - 5:32
- Nobody's Perfect - 4:33
◆プロデュース: Tony Bongiovi, Lance Quinn, Bob Clearmountain
◆参加ミュージシャン: George Santana(g, vo), Richard Bean(lead vo, g), Kincaid Miller(k), Carlos Roberto(b), Jerry Marshall(ds), Yogi Newman(per)
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