Brooklyn Dreams / Sleepless Nights (1979年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Brooklyn Dreamsの1979年のアルバム『Sleepless Nights / ヘヴン・ノウズ』の紹介です。

Brooklyn Dreams / Sleepless Nights (1979年) フロント・カヴァー

Brooklyn Dreamsは、ニューヨーク州ブルックリンで幼なじみだったJoe Esposito, Eddie Hockenson, Bruce Sudanoの3人によるヴォーカル・グループ。1977年にデビューし、リード・ヴォーカルのJoeがDonna Summerとデュエットした「Heaven Knows」の大ヒット(78年, 米4位)により知られるようになった。

彼らは80年までに4枚のアルバムを発表しており、この『Sleepless Nights』は、「Heaven Knows」を含むセカンド・アルバム。この曲はDonna Summer, Giorgio Moroder等による作品で、シングル・ヒットしたバージョンは "Donna Summer with Brooklyn Dreams" 名義になっており、Summerがリードして、Joeがデュエット・パートナーを担当した。一方、本作収録のバージョンは "Brooklyn Dreams with Donna Summer" 名義で、Joeがリードし、Summerがカウンターになっている。

彼らは曲作りも自前でこなし、本作の収録曲も「Heaven Knows」以外は自作。「That's Not The Way That Your Mama Taught You To Be」や「Street Man」、「Coming Up The Hard Way」はディスコ映えしそうな華やかな楽曲で、このうち「Street Man」は、David Cassidy主演のTV映画『Police Story - A Chance to Live』で使われている。

一方、「Make It Last」やタイトル曲の「Sleepless Nights」、「Touching In The Dark」はメロウでソウルフルなナンバーで、彼らの一番の魅力はこうした柔らかいナンバーでの香り立つようなメロウネスにある。しっとりしたバラードの「Fashion For Me」や「Long Distance」も素敵。「Make It Last」と「Long Ditance」のジェントルなギターを弾いているのは、Lee Ritenourだ。

グループの解散後、Joe Espositoはセッション・シンガーとして活躍し、83年の映画『Flashdance』では甘美なバラードの「Lady, Lady, Lady」を歌っている。Bruce Sudanoは80年にDonna Summerと結婚。二人の娘を授かり、Summerが他界する2012年まで結婚生活を送った。

●収録曲
  1. Make It Last - 3:22
  2. That's Not The Way That Your Mama Taught You To Be - 4:57
  3. Medley: Sleepless Nights / Send Me A Dream - 5:43
  4. Fashion For Me - 3:02
  5. First Love - 3:26
  6. Street Man - 5:28
  7. Touching In The Dark - 4:40
  8. Long Distance - 3:09
  9. Coming Up The Hard Way - 5:22
  10. Heaven Knows - 3:38

◆プロデュース: Bob Esty(ar, k)

◆参加ミュージシャン: Joe Esposito(vo, ag), Eddie Swanson Hockenson(vo, per), Bruce Sudano(vo, ag)
with Donna Summer(vo), Jay Graydon/Lee Ritenour/Thom Rotella(g), Jai Winding(k), Chuck Rainey/David Hungate/Scott Edwards(b), Ed Greene/Mike Baird(ds), Victor Feldman(per), Jerry Hey(tp), etc

スポンサーリンク