Cate Brothers / In One Eye And Out The Other (1976年) – アルバム・レビュー

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Cate Brothersの1976年のアルバム『In One Eye And Out The Other / 兄弟の絆』の紹介です。

Cate Brothers / In One Eye And Out The Other (1976年) フロント・カヴァー

Cate Brothersは、EarlとErnieの双子の兄弟によるブルー・アイド・ソウル・デュオ。二人でリード・ヴォーカルを分け合い、楽器に関してはEarlがギターを、Ernieがキーボードを担当している。

二人は33歳になる年の1975年にアルバム・デビューしているので、少し遅めのスタートになる。デビュー作のプロデュースを担当したのは、翌年にNed Dohenyの傑作アルバム『Hard Candy』を手がけるSteve Cropperだ。

この『In One Eye And Out The Other』は彼らの2作目で、前作に続いてSteve Cropperがプロデュースを担当している。収録曲は全て二人のオリジナルで、タイトル曲のみSteveとの共作。骨っぽいソウル・ナンバーが多く、二人の歌いっぷりも白人のデュオとは思えないほどソウルフル。

ファンキーでノリのいい「In One Eye And Out The Other」やスウィート&メロウな「Can't Stop」、ダンサブルな「Give It All To You」などのアクセントも効いていて、聴きやすいアルバム。ほのぼのとした郷愁のある癒しのナンバー、「Music Making Machine」にも安らぐ。

このアルバムにはDavid FosterとJay Graydonも参加し、Fosterは6曲(1, 2, 5, 6, 8, 10)でキーボードを、Graydonは2曲(2, 10)でシンセとギターを弾いている。他にも腕のあるセッション・プレイヤーがバックを固め、演奏は垢抜けていてシャープ。Earl Cateのギターの腕もかなりのもので、全編にわたって味のあるいい音を出している。

腕組みして睨みをきかすバック・カヴァーの二人は、目が据わっていてちょっと怖い。双子の兄弟デュオというと、美形のAlessi兄弟を思い出すが、Cate兄弟の方が苦労人なのかな?

Cate Brothers / In One Eye And Out The Other (1976年) バック・カヴァー
●収録曲
  1. Start All Over Again - 3:58
  2. In One Eye And Out The Other - 4:08
  3. Can't Stop - 5:05
  4. Stuck In Chicago - 2:58
  5. Travelin' Man - 4:49
  6. Give It All To You - 4:11
  7. Music Making Machine - 4:29
  8. Let's Just Let It Be - 3:28
  9. I Don't Want Nobody (Standing Over Me) - 4:00
  10. Where Can We Go - 4:19

◆プロデュース: Steve Cropper(g, bv)

◆参加ミュージシャン: Ernie Cate(vo, k), Earl Cate(vo, g)
with Jay Graydon(g, sy), David Foster(k), Donald "Duck" Dunn/Scott Edwards(b), Mike Baird/Ed Greene(ds), Steve Forman(per), Jim Horn/Bobby Keys(sax), Albert Singleton(vo), etc

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