Waters / Waters (1977年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Watersの1977年のアルバム『Waters』の紹介です。
Watersは、男性2人(Luther, Oren)、女性2人(Maxine, Julia)による男女4人の兄弟ヴォーカル・グループ。それぞれが、70年代から数多くのアルバムにバック・コーラスとして参加する売れっ子のセッション・シンガーである。ちなみに、ジャケットの右からLuther, Maxine, Oren, Julia。自分たちのアルバムに関しては4枚を残していて、この『Waters』は2作目になる。
プロデュースを担当したのは、Steve BarriとMichael Omartian。同じ年に、このコンビでAlan O'Dayのアルバム『Appetizers』や、Dionne Warwickのアルバム『Love At First Sight』もプロデュースしている。また、当時二人は、Omartianが結成したディスコ・ファンク・バンドのRhythm Heritageでも活動を共にしており、Scott Edwards(b), Ed Greene(ds), Victor Feldman(per), Jay Graydon/Ray Parker Jr.(g)というRhythm Heritageメンバーも本作に参加した。
収録された9曲のうち、Watersのメンバーの作は、共作も含めて5曲。Maxineの「What Am I Doing Wrong」、Orenの「Could It Be The Magic」「We Can Change It」、Julia & Lutherの「Party, Party」、Lutherの「Peace At Last」である。他は、Omartian夫妻の書いた「One Good Reason」や、Jay Graydon等の書いた「If There's A Way」などを収録。
ドラムスにはEd GreeneのほかにTOTOのJeff Porcaroが参加しており、Ed Greeneは2曲(1, 4)のみで、ほとんどをJeffが叩いている。JeffのしなやかなグルーヴとWatersのエレガントなヴォーカルの相性はバッチリで、引き締まったファンク・チューンからメロウなソウル・ナンバーまで、曲の表情に合わせて互いの良さを引き出している感じ。
Watersが参加したアルバムはジャンルを問わないので、クレジットを見て驚くことも。ハード・ロック系のアルバムでは、Guns N' Rosesの『Use Your Illusion II』(91年)に収録の「Knockin' On Heaven's Door」や、David Lee Rothの『Eat 'Em And Smile』(86年)のラスト・ナンバー「That's Life」などにバック・ヴォーカルで参加している。
- ●収録曲
- The Other Side Of Midnight - 3:51
- I Just Wanna Be The One (In Your Life) - 3:50
- What Am I Doing Wrong - 3:56
- One Good Reason - 3:44
- If There's A Way - 4:19
- Could It Be The Magic - 4:26
- Party, Party - 4:02
- We Can Change It - 4:41
- Peace At Last - 5:20
◆プロデュース: Steve Barri, Michael Omartian(k, ar)
◆参加ミュージシャン: Jay Graydon/Ray Parker Jr.(g), Scott Edwards(b), Jeff Porcaro/Ed Greene(ds), Victor Feldman(per), etc
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