Alan O’Day / Appetizers (1977年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Alan O'Dayの1977年のアルバム『Appetizers / アンダーカヴァー・エンジェル (恋のメニュー)』の紹介です。
Alan O'Dayはハリウッド生まれのシンガー・ソングライター。Helen Reddyが歌った「Angie Baby」(74年, 米1位)や、Righteous Brothersの「Rock and Roll Heaven」(74年, 米3位)の作者として知られ、自身も「Undercover Angel」という全米1位のヒット曲を持っている。この『Appetizers』はセカンド・アルバムで、その「Undercover Angel」を収録している。
プロデュースを担当したのはSteve BarriとMichael Omartian。Omartianが2曲(1, 6)を、Barriが残りの曲を担当した。
全曲がAlan O'Dayの作で、この中には「Angie Baby」のセルフ・カヴァーの他に、Mel Carter, Jack Jones, Johnny Mathis等が歌った「Do Me Wrong, But Do Me」や、南沙織の75年のアルバム『Cynthia Street』に提供した「Gifts」のセルフ・カヴァーも含まれている。
なお、「Caress Me Pretty Music」は、73年のファースト・アルバム『Caress Me Pretty Music』のタイトル曲を録り直したもの。
バック・ミュージシャンの顔ぶれが良く、特に全曲のドラムスを担当したJeff Porcaroが実力を発揮。抜群にノリのいい「Soldier Of Fortune」をはじめ、このアルバムのグルーヴのよさはJeffのドラムスの賜物だ。
ポップでメロディアス、ほのぼのとした懐かしさもあり、雰囲気のいいアルバム。レコード盤にバター(?)とシロップをかけて、「さあどうぞ」と差し出すセピアのジャケットもいい感じ。この写真はハリウッドに実際にあるレストランで、ポラロイド・カメラを使って撮ったものとか。
Alan O'Dayは本作以降、山下達郎との仕事をいくつか残している。竹内まりやの80年のアルバム『Miss M』に収録された「Every Night」や、山下達郎の81年の名作『For You』のラスト・ナンバー「Your Eyes」を共作したほか、84年のアルバム『Big Wave』でも、A面の全ての曲を共作している。
- ●収録曲
- Soldier Of Fortune - 3:24
- Satisfied - 3:40
- Started Out Dancing, Ended Up Making Love - 3:36
- Gifts - 3:42
- Slot Machine - 3:57
- Undercover Angel - 3:24
- Do Me Wrong, But Do Me - 3:20
- Catch My Breath - 3:26
- Angie Baby - 3:58
- Caress Me Pretty Music - 3:44
◆プロデュース: Steve Barri(per), Michael Omartian(k, bv, ar)
◆参加ミュージシャン: Alan O'Day(vo, k), Jay Graydon(g), Dean Parks(g, ar), Scott Edwards/Lee Sklar(b), Jeff Porcaro(ds), Victor Feldman(per), etc
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