Rick Riso / Gotta Have The Real Thing (1985年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Rick Risoの1985年のアルバム『Gotta Have The Real Thing』の紹介です。

Rick Riso / Gotta Have The Real Thing (1985年) フロント・カヴァー

Rick Risoは、Contemporary Christian Music (CCM)界で活動するブルー・アイド・ソウル・シンガー。70年代の後半にMessengerというCCMのグループに在籍してリード・ヴォーカルとギターを担当し、76年と78年にアルバムを1枚ずつ残している。80年代以降はソロ活動にシフトして、ソロ・アルバムや奥様Cathyとの "Rick & Cathy Riso" 名義アルバムを何枚か発表。この『Gotta Have The Real Thing』は最初のソロ・アルバムである。

本作はRickのセルフ・プロデュースになっている。発売元はCCMレーベルの「Home Sweet Home Records」で、レーベル・オーナーのChris Christianがエグゼクティヴ・プロデューサーを担当した。

収録曲のほとんどは、Joey ArreguinというライターとRickの共作になっており、エレガントで艶っぽいメロディの曲が多い。演奏・アレンジともに洗練しており、グルーヴィな曲は滑らかに、バラード系はロマンティックに仕上がっている。何だかゴージャスな聴き心地のあるアルバム。

コカ・コーラのロゴを思わせるカジュアルなアートワークや、そこに写るRickの「ジーンズに赤いTシャツ」というラフな装いからは想像できない上質感のある音。Rickの歌声はジェントルでソウル・フィーリングに溢れており、バラード系でのスケールの大きな歌いっぷりも素晴らしい。

2作目の『Shouting At The Walls』(86年)も、本作と同じ路線の聴きやすいAORアルバム。また、Christian Artists Seriesというコンピレーションがあって、Rick Risoに関しても、『Rick Riso, Vol. 1』、『Rick Riso, Vol. 2』、『Rick Riso & Friends』の3セットがある。見たところ、Rickの2枚のソロ・アルバムの曲はほとんど網羅されているみたい。

●収録曲
  1. Don't Let It Fool You - 4:16
  2. Remember Me - 4:32
  3. Gotta Have The Real Thing - 4:00
  4. He Is Willing - 3:43
  5. I Only Wanna Follow You - 4:12
  6. Take A Stand And Fight - 4:23
  7. Your Loving Hands - 3:49
  8. Armor Of The Lord - 4:21
  9. Each Moment Of My Life - 3:54
  10. Worship You - 3:56
  11. Great Is Thy Faithfulness - 4:27

◆プロデュース: Rick Riso(vo)

◆参加ミュージシャン: Carlos Rios/Carl Verheyen(g), Bob Somma(g, ar), Brad Cole(k, bv, ar), Bill Meyers/Mark LeVang(k, ar), Leon Gaer/Tim Jaquette(b), John Ferraro/Dave Spurr(ds), Paul Bahn(per), Brandon Fields(sax), etc

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