Average White Band / Shine (1980年) – アルバム・レビュー

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Average White Bandの1980年のアルバム『Shine』の紹介です。

Average White Band / Shine (1980年) フロント・カヴァー

Average White Bandは1972年にスコットランドで結成された6人組のファンク/R&Bグループ。名前のとおり白人中心のグループだが、黒人顔負けのファンキー&ソウルフルな曲と演奏で人気がある。74年にはロサンゼルスに活動の場を移してセカンド・アルバムの『AWB』をリリース。このアルバムからシングルの「Pick Up The Pieces」が全米チャートの1位となるヒットを記録し、アルバムもチャートの1位を獲得した。

本作『Shine』は8作目のスタジオ・アルバム。David Fosterをプロデューサーに起用した作品で、軽快なダンス・チューンも甘美なバラードも、Foster作品らしくスタイリッシュで華やかにアレンジされており、タイトル通りのキラキラしたアルバムだ。

全曲がオリジナルで、曲作りの中心はHamish StuartとAlan Gorrieの二人。共作者の顔ぶれがフレッシュで、「After The Love Has Gone」のような甘いバラードの「For You, For Love」はBill Champlin、「Whatcha Gonna Do For Me?」と「Shine」はNed Doheny、「Catch Me」と「Help Is On The Way」はFosterが共作者になっている。

「Whatcha Gonna Do For Me?」はChaka Khanの81年のアルバム『What Cha' Gonna Do For Me』のタイトル曲になったほか、共作者のNed Dohenyも88年のアルバム『Life After Romance』でカヴァーしている。

「Let's Go Round Again」もダンス・クラシックの定番。UKチャートでは12位のヒットを記録した。

●収録曲
  1. Our Time Has Come - 3:36
  2. For You, For Love - 3:52
  3. Let's Go Round Again - 4:56
  4. Whatcha Gonna Do For Me? - 4:10
  5. Into The Night - 3:59
  6. Catch Me (Before I Have To Testify) - 4:59
  7. Help Is On The Way - 4:19
  8. If Love Only Lasts For One Night - 4:38
  9. Shine - 3:58

◆プロデュース: David Foster(k, ar)

◆参加ミュージシャン: Hamish Stuart(g, vo), Alan Gorrie(b, vo), Onnie Mclntyre(g), Roger Ball(k, sax), Steve Ferrone(ds, per), Malcolm Duncan(sax)
with Lennie Castro/Paulinho Da Costa(per), Jerry Hey(tp, ar), Brenda Russell(bv), etc

本作を含む、AORテイストの4タイトルを収めた2CDのセット『Feel No Fret / Volume Ⅷ / Shine / Cupids in Fashion』があり、おすすめ。デジタル・リマスタリングされており、ブックレットも付いてお手ごろ価格。ブックレットには各アルバムのクレジットと全曲の歌詞に加えて詳しい解説(英語)があり、とても丁寧だ。

セット内容は79年の『Feel No Fret』から82年の『Cupid's In Fashion』までの4タイトルで、Fosterプロデュースは『Volume Ⅷ』と本作『Shine』。『Volume Ⅷ』からは4曲のみの収録だが、同アルバムのセッションから、TOTOのDavid Paich作の「Miss Sun」をボーナス・トラックとして収録している。

●CDセットの内容
  1. 『Feel No Fret』(79年)
  2. 『Volume Ⅷ』(80年)
    David Fosterプロデュース
    4曲+「Miss Sun」(ボーナス・トラック)
  3. 『Shine』(80年)
    David Fosterプロデュース
  4. 『Cupid's In Fashion』(82年)
    Dan Hartmanプロデュース

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