TOTO / Turn Back (1981年) – アルバム・レビュー

2020年2月8日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、TOTOの1981年のアルバム『Turn Back』の紹介です。

TOTO / Turn Back (1981年) フロント・カヴァー

TOTOはセッション・ミュージシャンたちが集まって作ったロック・バンド。1977年の結成時のメンバーは、David Paich(k), Jeff Porcaro(ds), David Hungate(b), Steve Lukather(g, vo), Steve Porcaro(k), Bobby Kimball(vo)の6人で、このうちPaich, Jeff, Lukather, Steveの4人は高校時代のバンド・メンバーだった。

Boz Scaggsの76年のアルバム『Silk Degrees』のレコーディングにPaich, Jeff, Hungateの3人が集まったことをきっかけに自分たちのバンドを作る話が持ち上がり、そこにLukather, Steve, Kimballも加わって、TOTOがスタートしている。

この『Turn Back』はサード・アルバムで、スタジオ・ライヴのような臨場感溢れる演奏を味わえる作品。ロック色が強めで演奏はワイルド。構成美のある楽曲が多かった前作『Hydra』に対して、本作の曲はシンプルでストレート。フロント・カヴァーのラフで力強いデザインが音の特徴をよく表している。

曲作りの中心はPaichで、メンバーとの共作も含めて8曲のうち6曲(1, 2, 4-6, 8)を担当している。残りについては、Lukatherが「Live For Today」を書き、KimballとLukatherでタイトル曲「Turn Back」を共作。リード・ヴォーカルに関しては、Kimballが5曲(1, 2, 4, 5, 7)を、Lukatherが残り(3, 6, 8)を担当した。

演奏面では、へヴィネスとグルーヴの両方を備えたJeff Porcaroのドラムスが素晴らしく、TOTOのアルバムの中でも一番脂がのっている。特に「Goodbye Elenore」での演奏には凄みがあり、その迫力に押されるようにメンバーの演奏にも力が漲っている。TOTOの数ある名演の中でも、最高レベルと思う。

ハードに演奏するロック・ナンバーの中に、「A Million Miles Away」「If It's The Last Night」のようなロマンティックなバラードや、「Turn Back」のようなミステリアスな曲があって、静と動のコントラストも効いている。

Lukatherのさっぱりしたギターのリフで始まる「Gift With A Golden Gun」も素敵。LAの陽射しを感じるような開放感のあるロック・ナンバーだけれど、Kimballの歌が始まると独特の湿り気を帯びてくるところもいい。シングル・ヒットが生まれなかったのでセールス面では振るわなかったが、ロック・バンドとしてのTOTOの魅力を味わうならば、本作が一番だ。

●収録曲
  1. Gift With A Golden Gun - 4:00
  2. English Eyes - 6:04
  3. Live For Today - 4:00
  4. A Million Miles Away - 4:33
  5. Goodbye Elenore - 4:52
  6. I Think I Could Stand You Forever - 5:19
  7. Turn Back - 3:56
  8. If It's The Last Night - 4:31
(リンクはスタジオ・ライヴの映像)

◆プロデュース: TOTO, Geoff Workman

◆参加ミュージシャン: Bobby Kimball(vo), Steve Lukather(g, vo), David Paich(k, sy, bv), David Hungate(b), Jeff Porcaro(ds, per), Steve Porcaro(k)
with Joe Porcaro(per)

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