Sarah Dash / Close Enough (1981年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Sarah Dashの1981年のアルバム『Close Enough』の紹介です。

Sarah Dash / Close Enough (1981年) フロント・カヴァー

Sarah Dashはアメリカの女性R&Bシンガー。女性3人のヴォーカル・グループ、Labelleのメンバーとして60年代から70年代を活動し、その後にソロになって4枚のアルバムを残している。この『Close Enough』は3枚目のソロ・アルバム。

それまでのアルバムはダンス・ナンバー中心の内容だが、本作のサウンドはAOR。David Lasley作の「Close Enough」や「Somebody's Angel」、Laura Taylor作の「Paradise」、Marc Jordan作の「City Boy」、Brenda Russell作の「God Bless You」、ポップ・スタンダードの「P.S. I Love You」などを歌っている。

アップ・テンポな4曲(1, 3, 5, 7)とスロウな5曲(2, 4, 6, 8, 9)を交互に歌う構成になっていて、アップ・テンポな曲ではSteve Lukatherが豪快にギターを弾くロック・ナンバーの「Paradise」が抜群にカッコいい。1曲目のポップなR&Bナンバー「Only You Can Fill The Need」でもLukatherが弾いているようだが、ほとんど分からない。

バラード系では、David Lasleyの2曲が素晴らしい。どちらもDionne Warwickが歌っており、タイトル曲の「Close Enough」は87年のアルバム『Reservation For Two』に、もう一曲の「Somebody's Angel」は80年のアルバム『No Night So Long』に収録されている。また、Peter Allenも80年の名作『Bi-Coastal』で「Somebody's Angel」を歌った。

ラストの「God Bless You」は、Brenda Russellの79年のデビュー作『Brenda Russell』のエンディング曲。Sara Dashの歌声はBrenda Russellとよく似ている。ゴージャスなアマゾネス風のフロント・カヴァーからはホットでディープな歌声を想像するが、爽やかな声で、タフに美しく歌っている。

Sarah Dashは80年代後半からKeith Richardsとコラボしていて、Keithの88年のファースト・ソロ・アルバム『Talk Is Cheap』ではバラード曲の「Make No Mistake」をデュエット。また、その年のライヴ『Live at the Hollywood Palladium』では「Time Is On My Side」を熱唱しており、Keithから "この曲のベスト・バージョン" と評価されているようだ。

●収録曲
  1. Only You Can Fill The Need - 3:43
  2. Close Enough - 4:48
  3. Leaving Again - 3:38
  4. P.S. I Love You - 3:20
  5. Paradise - 4:26
  6. Somebody's Angel - 4:11
  7. City Boy - 3:35
  8. My Friend - 3:39
  9. God Bless You - 5:38

◆プロデュース: David Wolfert(g), Charles Koppelman

◆参加ミュージシャン: Sarah Dash(vo), Nathan East(b), Rick Shlosser(ds), Carlos Rios/Steve Lukather(g), Jai Winding(k), Lenny Castro(per), David Sheer/Tom Saviano(sax), Ed Walsh/Michael Boddicker(sy), Lew McCreary(tb), Chuck Findley/Jerry Hey(tp), Gary Coleman(vib), Ullanda McCullough/Yvonne Lewis(bv), etc

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