Aretha Franklin / Aretha (1980年) – アルバム・レビュー

2020年2月8日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Aretha Franklinの1980年のアルバム『Aretha』の紹介です。

Aretha Franklin / Aretha (1980年) フロント・カヴァー

Aretha Franklinはアメリカを代表する女性ソウル・シンガー。デビューは18歳のときで、1961年にコロムビア・レコードと契約し、ポピュラー・シンガーとして活動をスタートしている。人気に火がついたのは67年にアトランティック・レコードに移籍してからで、ゴスペル色を前面に出した力強い歌唱スタイルでヒットを量産。60年代の終わりには "The Queen of Soul" と呼ばれるまでになっている。

その後、70年代後半のディスコ・ブームの中で人気が下火になると、80年にアリスタ・レコードに移籍。最初のアルバムとして、この『Aretha』を発表している。スタジオ・アルバムとしては通算26枚目。セルフ・タイトルのアルバムは、コロムビアでのデビュー作『Aretha (with The Ray Bryant Combo)』以来になる。

プロデュースを担当したのはArif MardinとChuck Jacksonの2人。Arifが4曲(1, 2, 6, 8)を、Chuckが残りを担当している。Arif Mardinの担当分はカヴァー曲中心で、Ruby Wintersが歌ったソウル・バラードの「Come To Me」(78年)、Otis Reddingの熱唱で知られる「Can't Turn You Loose」(65年)、The Doobie Brothersのヒット曲「What A Fool Believes」(79年, 米1位)をセレクトしている。

プロデューサーによってバック・ミュージシャンが異なり、Arif Mardinの担当曲では、David FosterやTOTOの面々、Louis Johnson(b)等が参加。「Can't Turn You Loose」では、Aretha Franklinのパワフルな歌唱も圧巻だが、Jeff Porcaro(ds)+Louis Johnson(b)による強力なバネの効いた演奏が凄いことになっている。「What A Fool Believes」の間奏部でのLouisのベースも聴きもの。

Chuck Jackson担当の5曲は、ChuckやArethaの書いた曲で構成。Arethaは「Together Again」と「School Days」を書いている。たおやかなソウル・ナンバーの「United Together」はファースト・シングルになり、R&Bチャートの3位を記録。Arethaの溌剌とした歌声が爽やかなグルーヴを生む「Take Me With You」も、シティ・ソウルのお手本のような素敵なナンバーだ。

Chuck Jackson担当曲のバック・ミュージシャンは、Bernard Purdie/Ed Greene(ds)、Scott Edwards(b), Cornell Dupree/Paul Jackson Jr.(g)、Richard Tee(k)等、NYとLAの実力派による混成。Jeff+Louisのような派手さはないが、安定感抜群の演奏でArethaの歌を支えている。

この年に公開された映画『The Blues Brothers』にはAretha Franklinも出演し、バンドのギタリスト(Matt "Guitar" Murphy)の妻で、レストランで働く女性を演じている。レストランで「Think」をド派手に歌うシーンは、何度見ても痛快です。

●収録曲
  1. Come To Me - 3:44
  2. Can't Turn You Loose / お前をはなさない - 3:54
  3. United Together - 5:03
  4. Take Me With You / あなたとならば - 4:04
  5. Whatever It Is / 恋なんて - 3:39
  6. What A Fool Believes - 5:13
  7. Together Again - 5:17
  8. Love Me Forever / 永遠に愛してもっと愛して - 3:30
  9. School Days / オー・マイ・スクール・デイズ - 5:00

◆プロデュース: Arif Mardin, Chuck Jackson, Aretha Franklin(vo, k, bv)

◆参加ミュージシャン: Steve Lukather/Cornell Dupree/Paul Jackson Jr.(g), Louis Johnson/Mike Porcaro/Scott Edwards(b), David Paich/David Foster/Richard Tee(k), Jeff Porcaro/Bernard Purdie/Ed Greene(ds), David Sanborn/Michael Brecker(sax), Randy Brecker(tp), Hamish Stuart/The Sweet Inspirations(bv), etc

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