Player / Player (ベイビー・カム・バック) (1978年) – アルバム・レビュー

2023年5月5日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Playerの1978年のアルバム『Player / ベイビー・カム・バック』の紹介です。

Player / Player (ベイビー・カム・バック) (1978年) フロント・カヴァー

Playerはロサンゼルスで1976年に結成されたロック・バンド。リード・ヴォーカルとギターを担当するPeter Beckettが中心となり、メンバーを変えながら現在も活動している。70年代、80年代、90年代に2枚ずつのスタジオ・アルバムを残しているが、最新アルバムは2013年なので、アルバム制作に関してはとても寡作である。

本作はPlayerのデビュー作。このアルバムから、Playerの代名詞ともいえる名曲「Baby Come Back」が生まれた。甘酸っぱい郷愁を誘うメロディは、昔から知っているような気持ちになるほどキャッチー。メロウなサウンドと爽やかなハーモニーも心地よく、エンディングのギター・ソロにも格別の味わいがある。この曲はBillboard Hot 100チャートの1位を獲得し、AORを代表するヒット曲の1つになった。

収録曲された10曲のうち、彼らのオリジナルは8曲で、残り(6, 10)は他作の曲。オリジナルの8曲のうち、2曲(8, 9)をOlivia Newton-Johnの81年のヒット曲「Physical」の作者として知られるSteve Kipnerと共作している。Steve KipnerとPeter Beckettは親交があり、Playerの結成前にSkybandというバンドで活動していた。

本作からのセカンド・シングルは爽やかな「This Time I'm In It for Love」。この曲もBillboard Hot 100チャートの10位をマークし、2曲目のTop 10ヒットとなっている。

Playerの82年の4作目『Spies Of Life』も、人気のあるAOR作。甘くほろ苦いメロディと爽やかなハーモニーというPlayerの持ち味は残しつつ、80年代の洋楽の味付けもあるバランスの良いアルバムだ。

●収録曲
  1. Come On Out - 3:43
  2. Baby Come Back - 4:10
  3. Goodbye (That's All I Ever Heard) - 3:44
  4. Melanie - 3:39
  5. Every Which Way - 3:34
  6. This Time I'm In It for Love - 4:20
  7. Love Is Where You Find It - 4:00
  8. Movin' Up - 2:50
  9. Cancellation - 4:07
  10. Trying To Write a Hit Song - 4:36

◆プロデュース: Dennis Lambert, Brian Porter

◆参加ミュージシャン: Peter Beckett(vo, g), J.C. Crowley(k, g, vo), Wayne Cook(k), Ronn Moss(b, vo), John Friesen(ds)
with Jay Lewis(g), Michael Omartian(k), Jim Horn(sax), etc

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