Michael Wycoff / Love Conquers All (1982年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Michael Wycoffの1982年のアルバム『Love Conquers All』の紹介です。

Michael Wycoff / Love Conquers All (1982年) フロント・カヴァー

Michael Wycoffはロサンゼルス出身のR&Bシンガー。Stevie Wonderの1976年のアルバム『Songs in the Key of Life』のバック・ヴォーカルに参加したことをきっかけに78年にデビューし、80年にファースト・アルバムの『Come to My World』を発表している。

この『Love Conquers All』はセカンド・アルバム。Leon Ware等の書いた「Looking Up To You」や、プロデュースを担当したWebster Lewis作の「Love Is So Easy」、EW&FのギタリストのAl McKay等の書いた「Diamond Real」、Evelyn Kingとのデュエット・ナンバー「Can We Be Friends」などを収録している。

「Looking Up To You」はR&Bチャートの47位をマーク。Leon Wareの手がけた曲らしく、しなやかでセクシーな曲調と美しいストリングスが印象に残る。93年に、R&BグループのZhané(ジャネイ)の曲「Hey Mr. DJ」でこの曲がサンプリングされ、Billboard Hot 100チャートの6位となるヒットを記録した。

続く「Love Is So Easy」はムードのあるスロー・バラードで、Michael Wycoffの甘いウィスパーと深々とした歌声に魅せられる。タイトル曲の「Love Conquers All」やラストの「It's Over」もスローな曲。ソウルフルに、またときおり渾身の力を振り絞るように熱く歌っており、聴きごたえ十分。

ミディアム~スロー・テンポの曲が多いが、Al McKayのシャープなギター・カッティングで始まる「Diamond Real」はファンキーなダンス・ナンバー。この曲は、Al McKayがプロデュースを手がけたA Taste Of Honeyの同年のアルバム『Ladies Of The Eighties』にも収録されている。1曲目の「Still Got The Magic」もダンサブルなナンバーで、女性バック・ヴォーカルがChicみたいにエレガント。こちらはR&Bチャートの64位をマークした。

Michael Wycoffは今年の3月13日に63歳で他界。このアルバムは26歳の時の作品で、フロント・カヴァーの写真は若々しいけれど、歌声には貫録がある。Wycoffは全部で3枚のアルバムを残していて、デビュー作『Come To My World』(80年)とラストの『On The Line』(83年)をカップリングした2 in 1のCDもおすすめ。

●収録曲
  1. Still Got The Magic (Sweet Delight) - 5:44
  2. Looking Up To You - 5:18
  3. Love Is So Easy - 5:10
  4. Can We Be Friends - 3:34
  5. Diamond Real - 3:45
  6. Love Conquers All - 5:00
  7. Take This Chance Again - 4:31
  8. It's Over - 4:31

◆プロデュース: Webster Lewis(k)

◆参加ミュージシャン: Michael Wycoff(vo, k), Al McKay/David T. Walker/Chuck Bynum(g), Nathan Watts/Eddie Watkins(b), James Gadson(ds), Fred Wesley/George Bohanon(tb), Ray Brown/John Roberts/Nolan Andrew Smith(tp), Ron Brown/Jeff Clayton/Ernie Fields(per), Bob Watts(horn), New Paradise(bv), etc

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