Jim Photoglo / Fool In Love With You (1981年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Jim Photogloの1981年のアルバム『Fool In Love With You / フール・イン・ラヴ』の紹介です。

Jim PhotogloはLA出身のミュージシャン。ファースト・アルバムは1980年の『Photoglo』で、本作『Fool In Love With You』はセカンド・アルバムにあたる。当初はポップ・アーティストとして活動していたが、84年にナッシュヴィルに移るとカントリー・ミュージックのソングライターとなり、カントリー・チャートのTop 10ヒットを何曲か書いている。
本作のプロデュースを担当したBrian NearyはJim Photogloの70年代からの音楽パートナー。収録曲についても6曲をBrianとJimが共作している。残りの曲は、ギタリストのGeorge Marinelli, Jr.作の「Won't Let You Do It To Me」、John Bettis & Richard Kerr作の「I Can't Let Go Of You 」、Michael McDonaldがドゥービーズ加入前の74年に書いた「Try It Again」、ベーシストのDennis Belfieldが書いた「There's Always Another Chance Left For Love」となっている。
タイトル曲の「Fool In Love With You」は、Michael McDonaldの「What A Fool Believes」に刺激されて作ったというリラックスしたナンバー。Billboard Hot 100チャートの25位をマークし、Jim Photogloの最大のヒット曲になった。
続く「Tonight Will Last Forever」は香り立つようなメロウネスのある本作一押しのナンバーで、伸びやかに舞うサックスがとても気持ちいい。シングルになっているようだが、詳細は分からない。
ラストの2曲は美しくロマンティックなバラードで、2曲が繋がるようにアレンジされている。「Try It Again」と「There's Always Another Chance Left For Love」というタイトルは、何度でもやり直そうという清々しいメッセージ。「Try It Again」は、"Michael McDonaldがこの歌を歌っているテープを聞いてすっかり惚れ込んだ曲" とのことだ。
どの曲も親しみやすいメロディを持っており、それを歌うJim Photogloのヴォーカルも温かい。情感を込めながらも、爽やかに歌うところがこの人の持ち味。ちなみに、本人は草刈正雄そっくりの色男である。

- ●収録曲
- Fool In Love With You - 3:40
- Tonight Will Last Forever - 4:03
- More To Love - 3:47
- Won't Let You Do It To Me - 3:29
- Ruled By My Heart - 4:02
- Angelina - 4:22
- I Can't Let Go Of You - 4:24
- Run To Me - 3:09
- Try It Again - 3:29
- There's Always Another Chance Left For Love - 3:20
◆プロデュース: Brian Francis Neary(sy, bv)
◆参加ミュージシャン: Jim Photoglo(vo, ag), George Marinelli Jr.(g), Fred Tackett/George Doering(ag), Bill Cuomo/Bill Champlin(k), Dennis Belfield(b), Carlos Vega(ds), Bill Meyers(orch ar), etc
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