Jim Photoglo / Fool In Love With You (1981年) – アルバム・レビュー

2019年11月18日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Jim Photogloの1981年のアルバム『Fool In Love With You / フール・イン・ラヴ』の紹介です。

Jim Photoglo / Fool In Love With You (1981年) フロント・カヴァー

Jim PhotogloはLA出身のミュージシャン。ファースト・アルバムは1980年の『Photoglo』で、本作『Fool In Love With You』はセカンド・アルバムにあたる。当初はポップ・アーティストとして活動していたが、84年にナッシュヴィルに移るとカントリー・ミュージックのソングライターとなり、カントリー・チャートのTop 10ヒットを何曲か書いている。

本作のプロデュースを担当したBrian NearyはJim Photogloの70年代からの音楽パートナー。収録曲についても6曲をBrianとJimが共作している。残りの曲は、ギタリストのGeorge Marinelli, Jr.作の「Won't Let You Do It To Me」、John Bettis & Richard Kerr作の「I Can't Let Go Of You 」、Michael McDonaldがドゥービーズ加入前の74年に書いた「Try It Again」、ベーシストのDennis Belfieldが書いた「There's Always Another Chance Left For Love」となっている。

タイトル曲の「Fool In Love With You」は、Michael McDonaldの「What A Fool Believes」に刺激されて作ったというリラックスしたナンバー。Billboard Hot 100チャートの25位をマークし、Jim Photogloの最大のヒット曲になった。

続く「Tonight Will Last Forever」は香り立つようなメロウネスのある本作一押しのナンバーで、伸びやかに舞うサックスがとても気持ちいい。シングルになっているようだが、詳細は分からない。

ラストの2曲は美しくロマンティックなバラードで、2曲が繋がるようにアレンジされている。「Try It Again」と「There's Always Another Chance Left For Love」というタイトルは、何度でもやり直そうという清々しいメッセージ。「Try It Again」は、"Michael McDonaldがこの歌を歌っているテープを聞いてすっかり惚れ込んだ曲" とのことだ。

どの曲も親しみやすいメロディを持っており、それを歌うJim Photogloのヴォーカルも温かい。情感を込めながらも、爽やかに歌うところがこの人の持ち味。ちなみに、本人は草刈正雄そっくりの色男である。

Jim Photoglo / Fool In Love With You (1981年) バック・カヴァー
●収録曲
  1. Fool In Love With You - 3:40
  2. Tonight Will Last Forever - 4:03
  3. More To Love - 3:47
  4. Won't Let You Do It To Me - 3:29
  5. Ruled By My Heart - 4:02
  6. Angelina - 4:22
  7. I Can't Let Go Of You - 4:24
  8. Run To Me - 3:09
  9. Try It Again - 3:29
  10. There's Always Another Chance Left For Love - 3:20

◆プロデュース: Brian Francis Neary(sy, bv)

◆参加ミュージシャン: Jim Photoglo(vo, ag), George Marinelli Jr.(g), Fred Tackett/George Doering(ag), Bill Cuomo/Bill Champlin(k), Dennis Belfield(b), Carlos Vega(ds), Bill Meyers(orch ar), etc

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