David Pomeranz / The Truth Of Us (涙のくちづけ) (1981年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、David Pomeranzの1981年のアルバム『The Truth Of Us / 涙のくちづけ』の紹介です。

David Pomeranz / The Truth Of Us (涙のくちづけ) (1981年) フロント・カヴァー

David Pomeranzはニューヨーク生まれのミュージシャン。アーティストへの楽曲提供やソロ・アルバムの制作のほかに、映画やテレビ番組、舞台音楽の作曲を手がけるなど、幅の広い活動をしている。バラードを得意としており、Barry Manilowにもヒット曲を提供している。

この『The Truth Of Us』は、4枚目のソロ・アルバム。収録曲は全てオリジナルで、1曲目の「The Old Songs」とラストの「Cloud Of Music」に関しては、ソングライターのBuddy Kayeとの共作だ。

「The Old Songs」は、ロマンティックな詞を瑞々しいメロディに包んだバラードの名品。もうすぐ現れる彼女とやり直せて、あの頃の歌を二人で聴くことができら…と、昔別れた女性との再開に淡い期待を抱く男の心境を歌っている。Barry Manilowが同じ年のアルバム『If I Should Love Again』でこの曲を歌い、Billboard Hot 100チャートの15位を記録した。

なお、Barry Manilowの75年のアルバム『Tryin' to Get the Feeling / 歌の贈りもの』のタイトル曲「Tryin' to Get the Feeling」もDavid Pomeranzの作で、こちらはBillboard Hot 100チャートの10位を記録。オリジナルは、Pomeranzのサード・アルバム『It's In Everyone Of Us』(75年)に収録されている。

本作のタイトル曲「The Truth Of Us / 涙のくちづけ」も、「The Old Songs」に並ぶ美しいバラード。「The Old Songs」の続きのようなメロディと詩。結局、男の思いは叶わなかったのかも…。ピアノの静かな音色とPomeranzの切々とした歌声を、ストリングスが優しく包む。

ラストの「Cloud Of Music」も、ほとんどピアノだけでしっとりと歌われる。街の喧騒に疲れ果て、愛に飢え乾いたとき、"音楽が雲のように浮かぶ世界" へ行くのだと、音楽の素晴らしさを歌っている。「The Old Songs」や「The Truth Of Us」に対するアンサー・ソングのよう。

「The Old Songs」は、日本のTVドラマ『成田離婚』(97年, 主演:草彅剛, 瀬戸朝香)の挿入歌にもなった。頬に口づけを受けるアナログ盤のジャケットが、小道具としてほぼ毎回登場したらしい。

●収録曲
  1. The Old Songs - 3:57
  2. Ask Me To Say "I Do" (And I Will) / 恋のランナー - 4:30
  3. This Is What I Dreamed / 夢はそこに - 3:55
  4. My Buddy And I - 4:37
  5. The Truth Of Us / 涙のくちづけ - 4:30
  6. Fat - 5:32
  7. Old Home Town - 3:00
  8. Hit That Target - 3:25
  9. Cloud Of Music - 3:20

◆プロデュース: David Pomeranz(vo, g, k, per), Roy Halee

◆参加ミュージシャン: Lee Ritenour/Tom Seufert/Tim May(g), Gabriel Katona(k), Veyler Hildebrand(b), Carlos Vega(ds), Paulinho Da Costa(per), Dianne Steinberg/Lorna Wright(bv), David Campbell(strings ar), etc

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