Steve Archer / …Solo (1982年) – アルバム・レビュー

2019年11月12日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Steve Archerの1982年のアルバム『...Solo』の紹介です。

Steve Archer / ...Solo (1982年) フロント・カヴァー

Steve ArcherはアメリカのCCMフィールドで活動したシンガー・ソングライター。60年代の後半に、二人の兄(Gary, Tim)とゴスペル・トリオのThe Archer Brothersを組んで音楽活動をスタートし、70年代には4人組のヴォーカル・グループのThe Archersへと発展して、メンバーを変えながら93年まで活動した。

80年代以降はソロ活動もしており、この『...Solo』はファースト・アルバム。プロデュースをCCM界の重鎮のChris Christianが担当し、発売元も、Chris Christianの設立したHome Sweet Home Recordsになっている。このレーベルは、Chris Christianは勿論のこと、White HeartやRick Riso、Dan Peekなど、CCMのアーティストのアルバムを数多く出している。

CCM(Contemporary Christian Music)の歌詞には、"Jesus, Lord, Father" などのフレーズがわりと頻繁に現れるが、サウンド自体はAORであることが多い。AORの穏やかで清らかな側面がフィーチャされた音楽という感じがする。

このアルバムの曲とサウンドも、とびきり穏やかでメロウ。Steve Archerの落ち着いた歌い口や、透きとおった歌声を聴くと、Randy Goodrumを思い出す。

5曲目の「Evermore」では、女性シンガーのDebby Booneとロマンティックなデュエットも披露。Rick Risoらのバック・コーラスも美しく、本作のハイライトになっている。また、White Heartのメンバーが参加した「Bring Me Closer」も素敵。ミディアム・テンポのクールなナンバーで、哀愁味のあるメロディと引き締まった演奏が魅力。

Home Sweet Home RecordsのCDには入手困難なものが多いが、オンデマンド商品(CD-R)やデジタル・コンテンツならばネットで購入できて、私も活用している。Steve Archerのセカンド・アルバム以降もほぼ全て視聴できるようになっている。

●収録曲
  1. Treasure - 3:06
  2. Living In The Hands - 3:35
  3. He's Coming Back For Me - 2:44
  4. Armor Of The Lord - 3:21
  5. Evermore - 4:00
  6. But You Didn't - 3:26
  7. Good News - 3:14
  8. Bring Me Closer - 2:56
  9. Unto Me - 3:26
  10. Live It - 4:08

◆プロデュース: Chris Christian

◆参加ミュージシャン: Debby Boone(vo), Hadley Hockensmith/Michael Landau/Dann Huff/John Goin(g), Harlan Rogers/Billy Smiley/Kurt Howell/Bob Ogdin(k), Dennis Belfield/Gary Lunn/Mike Brignardello(b), Carlos Vega/David Huff(ds), Rick Riso(bv), etc

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