Santana / Shangó (1982年) – アルバム・レビュー

2021年6月23日

おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Santanaの1982年のアルバム『Shangó』の紹介です。

Santana / Shango (1982年) フロント・カヴァー

Santanaは、ギタリストのCarlos Santana率いるロック・バンド。1966年のバンド結成から半世紀以上も活動を続けており、在籍したミュージシャンは延べ70名を超え、ロック史に巨大な活動の足跡を残している。

『Shangó』は80年代に入ってからの2作目。Santanaはラテン・ロックをベースに時流を捉えたアルバムを作っていて、本作はややポップな前作『Zebop!』の流れを継いでいる。前作ではヴォーカル曲とインスト曲が8対4のバランスだったが、本作ではインスト曲を2曲(5, 10)に減らし、ポップ・ロック指向を強めている。

ヴォーカル曲のうち4曲(2, 3, 4, 8)は他作の曲。「Hold On」はIan Thomasの作で、Thomasの81年のアルバム『Runner』の収録曲。「Night Hunting Time」はPaul Bradyの作で、Bradyの81年のアルバム『Hard Station』からのカヴァー。「Nowhere To Run」はRuss Ballardの書き下ろし。そして、「What Does It Take (To Win Your Love)」は、Jr. Walker & The All Starsの68年のヒット曲だ。

このうち、Ian Thomasの「Hold On」とRuss Ballardの「Nowhere To Run」がBillboard Hot 100にチャート・インし、それぞれ15位と66位を記録した。

曲によってプロデューサーを変えていて、Eaglesのプロデュースで有名なBill Szymczykが2曲(1, 9)を、John Ryanが3曲(2, 4, 8)を、残りをCarlos Santanaが担当している。また、Carlos担当のうち3曲(3, 5, 6)はGregg Rolieとの共同プロデュースだ。Gregg Rolieは元Santanaのキーボード兼リード・ヴォーカル担当で、Neal Schonと共にSantanaを抜けてJourneyを結成している。

哀愁漂う「Hold On」はSantanaの80年代最大のヒット曲。Ian Thomasの原曲に忠実なアレンジだが、Carlosの泣きのギターが曲の良さを存分に引き出し、見事なカヴァー・バージョンになっている。

Gregg Rolieはインスト曲「Nueva York」でオルガンを弾いている。「Black Magic Woman」のような濃厚なリズムの曲だ。2016年のアルバム『Santana IV』では、GreggがNeal Schon等と共に久々にSantanaに復帰。Santanaは98年に、Journeyは2017年にロックの殿堂入りをしているので、Greggはロックの殿堂入りを2度経験したことになる。

●収録曲
  1. The Nile - 4:54
  2. Hold On - 4:24
  3. Night Hunting Time - 4:42
  4. Nowhere To Run - 3:58
  5. Nueva York - 4:57
  6. Oxun (Oshún) - 4:12
  7. Body Surfing - 4:25
  8. What Does It Take (To Win Your Love) - 3:24
  9. Let Me Inside - 3:31
  10. Warrior - 4:21
  11. Shangó - 1:41

◆プロデュース: Bill Szymczyk, John Ryan, Carlos Santana(g), Gregg Rolie(organ)

◆参加ミュージシャン: Alex Ligertwood(vo), Richard Baker(k), David Margen(b), Graham Lear(ds), Armando Peraza/Raul Rekow/Orestes Vilató(per), etc

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