1967年のロック名盤

のちのアーティストに多大な影響を与え、ヒット・チャートに偉大な記録を残したロック名盤。このページでは、ロックの代表的なアルバムのうち、1967年に発売された13枚のアルバム(The Beatles, Otis Redding, Jimi Hendrix, Creamなど)をショート・レビューと共に紹介します。また、関連する他のアルバムや、同じアーティストの他の作品については、参考アルバムとして、アーティスト名とタイトル、発売年をリストします(27作品)。

The Beatles / Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

アルバムのセレクションは、渋谷陽一氏の著書『ロック ベスト・アルバム・セレクション』(1988年, 新潮社)に準拠しました。バイヤーズのための決定版と言える名ガイド・ブック。私も愛読しました。

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1967年を代表する13枚のアルバム

The Lovin’ Spoonful / The Very Best Of The Lovin’ Spoonful

●034: The Lovin’ Spoonful / The Very Best Of The Lovin’ Spoonful (1967年)

アメリカのフォーク・ロック・ブームを牽引した4人組。リーダーはJohn Sebastian。「Do You Believe In Magic」、「Daydream」、「Summer In The City」、「Darling Be Home Soon」などのヒット曲を収録した6枚目のアルバム。


<参考アルバム>

○035: Mamas & Papas / 16 Of Their Greatest Hits (1969年)

○036: The Turtles / 20 Greatest Hits (1984年)

Rascals / Groovin’

●037: Rascals / Groovin’ (1967年)

ブルー・アイド・ソウルを牽引したRascalsの3作目。ヴォーカルのFelix Cavaliereを始め、メンバーの3人がイタリア系アメリカ人。タイトル曲「Groovin’」が全米No.1のヒットを記録した。


<参考アルバム>

○038: Frankie Valli & The 4 Seasons / 25th Anniversary Collection (1987年)

○039: The Righteous Brothers / Best Hits (1967年)

The Beatles / Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band

●040: The Beatles / Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (1967年)

コンサート活動を止め、スタジオでのアルバム制作に専念するようになったビートルズが生みだした歴史的な名作。斬新なアイデアをつめ込んだ「A Day In The Life」など、後世の音楽シーンに多大な影響を与えた。


<参考アルバム>

○041: The Rolling Stones / Their Satanic Majesties Request (1967年)

○042: The Mothers Of Invention / We’re Only In It For The Money (1968年)

Otis Redding / Live In Europe

●043: Otis Redding / Live In Europe (1967年)

飛行機事故で亡くなる5ヶ月前にパリで録音されたライヴ・アルバム。26歳の若さながら、圧倒的なパワーと歌唱の説得力で会場を熱狂に包む感動の一枚。


<参考アルバム>

○044: Otis Redding / Otis Redding Story (1987年)

○045: Otis Redding / Pain in My Heart (1964年)

○046: Otis Redding / Otis Blue (1965年)

The Beach Boys / Live In London

●047: The Beach Boys / Live In London (1967年)

リーダーのBrian Wilsonがアルバム制作から退き始め、アメリカでの人気が衰えていた時期のロンドンでのライヴ。「Good Vibration」のような凝ったスタジオ・ワークをステージで見事に再現している。


<参考アルバム>

○048: The Beach Boys / Pet Sounds (1966年)

○049: The Beach Boys / Made In USA (1986年)

Buffalo Springfield / Buffalo Springfield Again

●050: Buffalo Springfield / Buffalo Springfield Again (1967年)

CSN&YやLoggins & Messina、Pocoといったグループの母体となった大物バンド、Buffalo Springfieldの最高作と言われるセカンド・アルバム。


<参考アルバム>

○051: Poco / Pickin’ Up the Pieces (1969年)

○052: Kenny Loggins With Jim Messina / Sittin’ In (1971年)

Jefferson Airplane / Surrealistic Pillow

●053: Jefferson Airplane / Surrealistic Pillow (1967年)

「Somebody To Love」、「White Rabbit」という大ヒット曲を収録したセカンド・アルバム。グループの看板となる女性シンガーGrace Slickは、このアルバムから参加。


<参考アルバム>

○054: Jefferson Airplane / Volunteers (1969年)

○055: Quicksilver Messenger Service / Anthology (1973年)

The Jimi Hendrix Experience / Axis: Bold As Love

●056: The Jimi Hendrix Experience / Axis: Bold As Love (1967年)

22歳の若さでリリースしたセカンド・アルバム。内容はトータル・アルバムであり、ジャケットでは観音様のような神格化された存在として描かれた。名バラード「Little Wing」を収録。


<参考アルバム>

○057: The Jimi Hendrix Experience / Are You Experienced? (1967年)

○058: The Jimi Hendrix Experience / Electric Ladyland (1968年)

Cream / Disraeli Gears

●059: Cream / Disraeli Gears (1967年)

Eric Clapton(g)、Ginger Baker(ds)、Jack Bruce(b)という実力のあるミュージシャンが結成したスーパー・バンド、Creamのセカンド・アルバム。「Sunshine Of Your Love」が大ヒットした。


<参考アルバム>

○060: John Mayall & the Bluesbreakers / Blues Breakers With Eric Clapton (1966年)

○061: Cream / Fresh Cream (1966年)

Chicago / Chicato Transit Authority

●062: Chicago / Chicato Transit Authority (1967年)

ブラス・ロックを切り開いたChicagoのデビュー・アルバム。新人グループとしては異例の二枚組であり、政治的なメッセージを音楽の中に持ち込んだ点も斬新であった。


<参考アルバム>

○063: Chicago / If You Leave Me Now (1983年)

○064: Chicago / 16 (1982年)

Vanilla Fudge / Vanilla Fudge

●065: Vanilla Fudge / Vanilla Fudge (1967年)

Carmine Appice(ds)、Tim Bogert(b)という強力なリズム・セクションを擁したVanilla Fudgeのデビュー・アルバム。大ヒット曲「You Keep Me Hanging On」を収録。


<参考アルバム>

○066: Cactus / Cactus (1970年)

○067: Iron Butterfly / In-A-Gadda-Da-Vida (1968年)

Traffic / Mr. Fantasy

●068: Traffic / Mr. Fantasy (1967年)

天才ヴォーカリストSteve Winwoodと、様々な楽器を器用にこなす玄人ミュージシャンDave Mason等が結成したTrafficのデビュー作。ポップで粋なサウンドを品良く聴かせるアルバム。


<参考アルバム>

○069: Spencer Davis Group / The Best Of The Spencer Davis Group (1967年)

○070: Dave Mason / Alone Together (1970年)

The Velvet Underground / Velvet Underground & Nico

●071: The Velvet Underground / Velvet Underground & Nico (1967年)

Lou Reed、John Caleという才人が、ポップ・アートの巨匠Andy Warholのバック・アップを受けてリリースしたデビュー作。後のパンク、ニュー・ウェイヴに多大な影響を与えた一枚。モデル兼歌手のNicoがWarholの薦めでアルバム制作に加わった。


<参考アルバム>

○072: Velvet Underground / Velvet Underground (1969年)

○073: Lou Reed / Transformer (1972年)

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