1968年のロック名盤
のちのアーティストに多大な影響を与え、ヒット・チャートに偉大な記録を残したロック名盤。このページでは、ロックの代表的なアルバムのうち、1968年に発売された7枚のアルバム(The Doors, The Band, Janis Joplin, Led Zeppelinなど)をショート・レビューと共に紹介します。また、関連する他のアルバムや、同じアーティストの他の作品については、参考アルバムとして、アーティスト名とタイトル、発売年をリストします(14作品)。
アルバムのセレクションは、渋谷陽一氏の著書『ロック ベスト・アルバム・セレクション』(1988年, 新潮社)に準拠しました。バイヤーズのための決定版と言える名ガイド・ブック。私も愛読しました。
1968年を代表する7枚のアルバム
The Doors / Strange Days
●074: The Doors / Strange Days (1968年)
Jim Morrison率いるThe Doorsのセカンド・アルバム。Jim Morrisonによる詩的な歌詞と、オルガンを加えたJazz的な匂いのするサウンドが特徴。「People Are Strange」、「When the Music’s Over」を収録。
<参考アルバム>
○075: The Doors / The Doors (1967年)
○076: Love / Forever Changes (1967年)
The Band / Music From Big Pink
●077: The Band / Music From Big Pink (1968年)
Robbie Robertson(g)等、Bob Dylanのバック・ミュージシャンが結成したグループ、The Bandのデビュー作。映画『Easy Rider』にも使われた名曲「The Weight」を収録。ジャケットはDylanが描いており、「Tears Of Rage」、「This Wheel’s On Fire」、「I Shall Be Released」の3曲もDylanの作品。
<参考アルバム>
○078: The Band / The Band (1969年)
○079: Robbie Robertson / Robbie Robertson (1987年)
The Beatles / The Beatles
●080: The Beatles / The Beatles (1968年)
The Beatlesのメンバー各自の作品の “寄せ集め" 感のある2枚組。結果的には、「Back In the U.S.S.R.」、「Ob-La-Di, Ob-La-Da」、「While My Guitar Gently Weeps」、「Helter Skelter」など、メンバーの個性と嗜好を楽しめる、多彩で濃厚な内容となった。
<参考アルバム>
○081: The Beatles / Magical Mystery Tour (1967年)
○082: The Beatles / Yellow Submarine (1969年)
Jeff Beck Group / Truth
●083: Jeff Beck Group / Truth (1968年)
Yardbirdsを脱退したJeff Beckが結成した第一期Jeff Beck Groupのファースト・アルバム。Hard Rockという音楽スタイルの先駆となった作品であり、Rod Stewartという希代のロック・ヴォーカリストの存在を知らしめたアルバムである。
<参考アルバム>
○084: Jeff Beck Group / Beck-Ola (1969年)
○085: Jeff Beck Group / Rouch And Ready (1971年)
Cream / Wheels Of Fire
●086: Cream / Wheels Of Fire (1968年)
スタジオ録音とライヴ録音から構成された2枚組のサード・アルバム。スタジオ録音には名曲「White Room」を収録。また、ライヴ録音ではClapton(g)、Jack Bruce(b)、Ginger Baker(ds)の3人が、技術を駆使した最高のインプロヴィゼーションを繰り広げる。
<参考アルバム>
○087: Cream / Goodbye (1969年)
○088: Mountain / Climbing! (1970年)
Big Brother & The Holding Company / Cheap Thrills
●089: Big Brother & The Holding Company / Cheap Thrills (1968年)
“60年代最大の白人ブルース・シンガー" と言われるJanis Joplinを擁するBig Brother & The Holding Companyのセカンド・アルバム。名曲「Summertime」や「Piece of My Heart」を収録。「Summertime」の迫真のヴォーカルを聴いて感銘を受けない人はいないだろう。
<参考アルバム>
○090: Steve Miller Band / Sailor (1968年)
○091: Moby Grape / Moby Grape (1967年)
Led Zeppelin / Led Zeppelin
●092: Led Zeppelin / Led Zeppelin (1968年)
Yardbirdsを辞めたJimmy Pageが新たに結成したグループ、Led Zeppelinの衝撃のデビュー・アルバム。ハードネスとアコースティックを巧みにブレンドしたロック・サウンドを緻密かつ意図的に構築。ロックの新しい表現スタイルを開拓し、売れるロックの方向性を示した革新的なアルバム。
<参考アルバム>
○093: Led Zeppelin / Led Zeppelin II (1969年)
○094: Led Zeppelin / Led Zeppelin III (1970年)
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