Deniece Williams / When Love Comes Calling (1979年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Deniece Williamsの1979年のアルバム『When Love Comes Calling / ラヴ・コーリン』の紹介です。

Deniece Williamsはアメリカの女性シンガー・ソングライター。70年代前半はStevie Wonderのバック・バンド「Wonderlove」のメンバーになってバック・ヴォーカリストを担当していたが、75年にStevie Wonderのもとを離れてソロ活動をスタートした。
本作はDeniece Williamsの3枚目のアルバム。Johnny Mathis & Deniece Williams名義の78年のアルバム『That's What Friends Are For』を含めると4作目にあたる。
最初の2作ではEW&FのMaurice Whiteがプロデュースを担当したが、本作ではDavid FosterとRay Parker Jr.がプロデュースを担当し、Fosterが6曲(2, 4, 5, 6, 7, 10)、Ray Parker Jr.が3曲(1, 8, 9)を分担した。79年と言えばEW&FもFosterの力を借りて「After the Love Has Gone」を大ヒット(米2位)させており、その才能を評価したMaurice WhiteがFosterに彼女のプロデュースを託したのだろう。
タイトル曲「When Love Comes Calling」は、Fosterの都会的なアレンジとJeff Porcaroらしいシャープなドラムスを賞味できる好ナンバー。Jeff Porcaroはこの曲を含む5曲(1, 6, 7, 9, 10)でドラムスを叩いている。
ラストの「Why Can't We Fall In Love」はFosterとCarole Bayer Sager、Denieceの3人による共作で、本作の目玉となる美しいバラード。Maurice Whiteもこの1曲に参加し、Bill Champlinとゴージャスなバック・コーラスを添える。TOTOのメンバーによる演奏はしなやかで、Jerry Heyのホーン・アレンジとFosterのストリングス・アレンジは華やか。とろけるようにメロウなエンディングだ。
Denieceには2曲の全米No.1ヒットがあり、1曲は78年にJohnny Mathisとデュエットした「Too Much, Too Little, Too Late」で、もう1曲は84年の映画『Footloose』のサントラに使われた「Let's Hear It for the Boy」(Tom Snow作)。Denieceの声は爽やかでチャーミングなので、ロマンティックなデュエットよりは「Let's Hear It for the Boy」のようなポップな曲にとても合う。
- ●収録曲
- I Found Love - 3:40
- Are You Thinking - 4:19
- My Prayer - 0:23
- I've Got The Next Dance - 5:49
- Touch Me Again - 5:10
- When Love Comes Calling - 3:27
- God Knows - 4:09
- Like Magic / 恋はマジック - 3:31
- Turn Around - 3:48
- Why Can't We Fall In Love / 愛は果てしなく - 4:30
◆プロデュース: David Foster(k), Ray Parker Jr.(g, bv), Deniece Williams
◆参加ミュージシャン: Greg Phillinganes(k), Steve Lukather(g), Mike Porcaro/David Hungate(b), Jeff Porcaro/Ed Greene(ds), Ollie E. Brown/Paulinho Da Costa(per), Bill Champlin/Maurice White(bv), etc
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