Bob Welch / French Kiss (1977年) – アルバム・レビュー
おすすめのアルバムをショート・レビューで紹介する「アルバム・レビュー」。今日は、Bob Welchの1977年のアルバム『French Kiss』の紹介です。
Bob Welchはロサンゼルス生まれのミュージシャン。Fleetwood Macの元メンバー(1971年~74年)であり、ギター、ヴォーカル、ソングライターを担当して5枚のアルバムに参加した。ブリティッシュ・ブルース・バンドとしてスタートしたFleetwood Macに爽やかなウェストコースト・サウンドを持ち込んだのはBob Welchである。
Bob WelchはFleetwood Macを抜けた翌年にParisというハードロック・バンドを結成し、2枚のアルバムを残した。特に2作目の『Big Towne, 2061』(76年)は優れた内容で、ロック好きからの評価も高い。一方、Welchの後任にLindsey Buckingham(g)とStevie Nicks(vo)を迎えたFleetwood Macは75年のアルバム『Fleetwood Mac』(米1位)で大ブレイクし、黄金期を築いている。
この『French Kiss』はBob Welchのソロ・デビュー作で、全曲がWelchのオリジナル。1曲目の「Sentimental Lady / 悲しい女」はFleetwood Macの72年のアルバム『Bare Trees / 枯木』の収録曲をセルフ・カヴァーしたもので、Fleetwood MacからMick Fleetwood(ds), L.Buckingham(g), Christine McVie(k)がゲストで参加し、プロデュースもBuckinghamとMcVieが担当した。
残りの曲はParisのサード・アルバムのために用意された素材であるが、Parisが解散したために本作に使われた。これらの曲では、Bob Welchがドラムス以外の全ての楽器を演奏している。ポップで親しみのあるメロディはBob Welchの持ち味だ。
本作からは「Sentimental Lady」がBillboard Hot 100チャートの8位となるヒットを記録し、Juice Newtonがバック・ヴォーカルを担当した「Ebony Eyes」は14位、「Hot Love, Cold World」も31位をマークした。アルバムはBillboard 200チャートの12位となり、Bob Welchのソロ・アルバムの中で最高位を記録している。
「Sentimental Lady」はそのタイトルどおり、とてもセンチメンタルなメロディの曲。フレンチ・キスならぬ濃厚なキスを受けるジャケットのBob Welchはどちらかというと強面だが、作るメロディがチャーミングで、そのギャップが魅力。
- ●収録曲
- Sentimental Lady - 2:52
- Easy to Fall - 3:31
- Hot Love, Cold World - 3:39
- Mystery Train - 3:07
- Lose My Heart - 1:55
- Outskirts - 3:19
- Ebony Eyes - 3:33
- Lose Your... - 0:45
- Carolene - 3:13
- Dancin' Eyes - 3:20
- Danchiva - 3:51
- Lose Your Heart - 3:16
◆プロデュース: John Carter, Lindsey Buckingham(g, bv), Christine McVie(k, bv)
◆参加ミュージシャン: Bob Welch(vo, g, b), Mick Fleetwood/Alvin Taylor(ds), Juice Newton(bv)
また、『French Kiss』から80年の『Man Overboard』までの4枚のソロ・アルバムを収録したBOXセットの『Hot Love, Cold World』が2015年12月に発売されている。詳細な英語のブックレットが付いて、2作目の『Three Hearts』にはボーナス・トラックも4曲収録されおり、お薦め。BOXセットのカヴァーには『French Kiss』のジャケットが使われ、タイトルには『French Kiss』の3曲目のタイトルが採用されている。
- ●BOXセットの内容
- 『French Kiss』(77年)
- 『Three Hearts』(79年, Bonus Track収録)
- 『The Other One』(79年)
- 『Man Overboard』(80年)
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